Microsoftは、機能アップデートプロセスを高速化する取り組みを進めている。そして、「Windows 10」の「バージョン2004」では、機能アップデート中にデバイスを利用できない「オフライン時間」を20分未満にできると考えているようだ。
Microsoftは、2018年10月にリリースした「Windows 10 October 2018 Update(バージョン1809)」で問題があったことから、Windows 10のアップデートプロセスを再設計した。バージョン1809では、ユーザーのファイルが消失するなどの問題が発生した。
Microsoftは、「Windows Insider Program for Business」の新機能についてブログ記事で紹介している。この中で、Windows 10の「バージョン1703」以降、機能アップデートでユーザーがデバイスを使えない時間を徐々に減らしてきたとしている。
Microsoftのシニア製品マーケティングマネージャーJoe Lurie氏は、次のように述べている。「Windows 10のバージョン 2004でもオフラインタイムが短縮され、バージョン1703では中央値が80分以上だったが、2004では20分未満になる。多くのユーザーは1回再起動するだけで済む」
Microsoftは、2019年に導入した「Reserved storage」(予約済み記憶域)機能も改良する計画だ。この機能は、ストレージ容量が少ないデバイスのアップデートプロセスをスムーズにするため、2019年に導入された。Reserved storageは、ディスクの容量が不十分な場合でもWindowsの機能アップデートが問題に直面する可能性を減らしてくれる。
Windows 10のバージョン 2004には、管理者が「Deployment Image Servicing and Management」(DISM)の新たなコマンドラインオプションを使って、オンデマンドでReserved storageを無効にできる新しいツールも含まれている。
これらの機能は、デバイスをWindows Insider Program for Businessに参加させれば試用できる。
バージョン2004では、Windows Setupのコントロールと診断を改善する「Dynamic Update」(動的更新)のさらなるコントロールも提供される。
また、PCをリセットする新たな手段として、Windows 10 OSをクラウドから復旧させることも可能になる。Microsoftは以前より、クラウドを利用するリセットのオプションに取り組んでいる。
さらに、「Chromium」ベースの「Microsoft Edge」向けの「Windows Defender Application Guard」など、Windows 10に内蔵されるセキュリティ機能の改善もある。
また、「Safe Mode」でスタートしたデバイスで「Windows Hello PIN」を有効にできるようになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。