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企業セキュリティの歩き方

パンデミック後のITとセキュリティ--コロナ禍で世界と企業はどう変わったか?

武田一城 (ラック)

2020-08-07 07:00

 本連載「企業セキュリティの歩き方」では、セキュリティ業界を取り巻く現状や課題、問題点をひもときながら、サイバーセキュリティを向上させていくための視点やヒントを提示する。

 今回からは、2020年初頭から続く新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックとそれに伴って急激に起こると予想される社会構造の変化、それに対応するITやセキュリティ対策について述べていく。なお、筆者は企業経営を考える上で必要な社会におけるIT活用とセキュリティ対策について述べた緊急レポート「『withコロナ』経営者が今やるべきこと」を執筆し、8月6日に公開した。本稿ではその概要やレポートに書き切れなかったこと、別の切り口での説明なども併せて述べていきたい。

想定外だった新型コロナウイルスの流行

 COVID-19のパンデミックによって、海外では当たり前のようにロックアウト(都市封鎖)がなされた。日本でも強制的なロックアウトこそなかったものの、緊急事態宣言による外出自粛要請があり、街から人々が消える映画のような世界を体験した。

 そして、このようなロックアウトや外出自粛により、世界の経済活動は大きな打撃を受けている。従来は当たり前だった人々の移動やコミュニケーションが制限されることで、これほどの経済的な損失があるとは、われわれにとって大きな衝撃だったと言えるだろう。

 また、このことによって世界で最も感染者が多い米国などでは、目に見える形での経済状況の悪化が見られ始めた。米国商務省が7月30日に発表した4~6月期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は、前期比年率換算で32.9%減少した。今後の長期観点ではプラスになるという予測が含まれるものの、これは統計を開始した1947年以降で最大のマイナス幅であり、このことから、今回のパンデミックが少なくとも第二次世界大戦後では最大の緊急事態だと言えるだろう。

 もちろん、日本とて例外ではない。7月からの感染拡大もあり、新型コロナウイルスへの対応(外出自粛など)と経済活動のどちらを選択するかという、究極の問題のような状況が起きている。筆者は、先述のレポートを書くに当たって、今回の新型コロナウイルスも、風邪やインフルエンザのウイルスのように気温が低下する冬季に拡大するものと思い込んでいた。そのため、冬期までの数カ月に何ができるかを述べる予定だったが、まさか最も気温が高いこの夏に、春よりも多くの感染が広がることは予想外だった。

 考えてみれば、2020年の初めに中国・武漢で新型ウイルスが発見されたニュースが報道された際に、ほんの数カ月で世界がこのような状況になると予測できた人は、ほとんどいなかったはずで、“予想外”なのは今に始まったことではないとも言える。いずれにしても、2020年の世界は悪い意味で予定外のことが続いており、今後も続く可能性も否定できない。

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