日本航空(JAL)とNECは、映像分析や生体認証を活用した3つの実証実験を南紀白浜空港(和歌山県)や羽田空港で実施する。NECが2019年1月から南紀白浜エアポートなどと南紀白浜で行っている「IoTおもてなしサービス実証」にJALが参画する。
第1弾は南紀白浜空港で「笑顔写真撮影サイネージ」を9月4日から実施し、第2弾は南紀白浜空港で「手荷物待ち時間可視化サイネージ」の実証実験を10月末から行う予定だ。さらに第3弾として、羽田空港初の顔認証による手ぶら決済の実証実験を10月末から行う予定としている。
JALはこの取り組みによって、待ち時間を感じさせないストレスフリーな旅行体験の提供を、NECは生体認証データを活用して安全で快適な旅行体験の実現を目指す。
南紀白浜空港の笑顔写真撮影サイネージでは、ディスプレイの前に立つと記念撮影を楽しめるサイネージを搭乗待合室に設置する。笑顔を採点する機能もあり、点数に応じて変化するオリジナルのフォトフレームで撮影が楽しめるとしている。IoTおもてなしサービス実証に登録している利用者は、顔認証システムにより、登録されているメールアドレスに写真データを送信することが可能。
笑顔写真撮影サイネージのイメージ(出典:JAL、NEC、南紀白浜エアポート)
手荷物待ち時間可視化サイネージでは、手荷物受取所に設置した液晶ディスプレイのカメラで個人を認証し、IoTおもてなしサービス実証に登録されているJALマイレージバンク会員のステータス情報に基づき、会員の手荷物の返却予定時刻をアニメーションで分かりやすく案内する。予定時刻の案内により、返却開始までの時間を有効活用できるようになる。
手荷物待ち時間可視化サイネージのイメージ(出典:JAL、NEC、南紀白浜エアポート)
羽田空港初の顔認証による手ぶら決済では、南紀白浜地区で実施している顔認証によるキャッシュレスで非接触な手ぶら決済を羽田空港でも利用できるようにするもの。JALUXエアポートが運営する空港店舗「BLUE SKY」の22番ゲートショップで、IoTおもてなしサービス実証に登録している決済情報を基に、搭乗前に財布代わりに「顔」で買い物をすることができる。
BLUE SKYの様子(出典:JAL、NEC、南紀白浜エアポート)