日本IBMは、「IBM Cloud」のマルチゾーンリージョン(MZR)として大阪リージョンを開設した。日本では東京リージョンに続く2番目、グローバルでは7番目のMZRとなる。
大阪リージョンは、東京リージョンと同じ複数のゾーンを採用したMZRと呼ばれる冗長構成を採用し、東京リージョンの各ゾーン(データセンター)との間だけではなく、IBM Cloudが持つ世界中のデータセンターとの通信も無料で行うことが可能だ。IaaSでのサービス提供が既に開始されており、2021年にかけてPaaSなどにも順次拡大する予定だという。
東京リージョンと同様に、IBMが“第2世代(Gen2)”と呼ぶクラウドアーキテクチャーを採用しており、「IBM Cloud Content Delivery Network」(CDN)のエッジ拠点数、選択可能なベアメタルのマザーボードの種類、プロセッサーの種類といったキャパシティーが増強され、仮想サーバーのネットワーク帯域やデプロイ時間などのパフォーマンスを向上させた。
大阪リージョンの開設により、災害復旧の観点から東阪に拠点を持ちたいという強いニーズに応える。西日本に拠点を置くユーザーはより低レイテンシーでIBM Cloudを利用可能になり、また、データセンター間の通信量は無料のため、海外に拠点を持つユーザーも、遠隔バックアップや海外拠点との大容量データ転送などにおいて、通信料金を気にすることなく必要なデータを必要な場所に届けることができる。