VMwareは米国時間9月29日、クラウド関連の製品ポートフォリオを強化するために、イベントドリブンの自動化ソフトウェアを開発している企業SaltStackを買収する計画を明らかにした。現時点では買収条件は開示されていない。
今回の買収は、同社が開催中のオンラインカンファレンス「VMworld 2020」に合わせて発表されたものだ。
SaltStackは、有名なオープンソースソフトウェアである「Salt」を開発している企業で、多くのIT管理者が、リモートからさまざまな作業を行うためにSaltを使用している。VMwareがSaltStackを買収する目的は、自動化機能の及ぶ範囲を、インフラから仮想マシンやコンテナの内部にあるソフトウェアやパッケージにも拡大することだという。
同社は、SaltStackの買収を、エンドツーエンドの自動化機能、統合された構成管理機能を持つ同社のクラウド管理ソフトウェア「vRealize」を強化するためにも活用する予定だ。
VMwareのクラウド管理事業担当シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーAjay Singh氏は、「これらのソフトウェア構成管理機能は、顧客のあらゆる自動化ニーズをカバーし、オンプレミスとクラウドの両方を含むインフラストラクチャプラットフォームのデプロイメントと構成を自動化する顧客の能力を『VMware vRealize Automation』とともに強化するものだ。さらにSaltStackは、コンプライアンスと脆弱性に関するしっかりした構成管理機構を備えており、買収が成立すれば、VMware vRealizeによって顧客のSecOpsへの対応を支援できるようになるだろう」と述べている。
VMwareは、買収後もSaltStackのオープンソースコミュニティは維持されるとしている。Singh氏は、VMwareはSlatStackのオープンソースプロジェクトに関する取り組みを全面的に支援すると述べている。SaltSlackは、自動化と構成管理の分野以外に、IT部門やセキュリティチームがコンプライアンスや脆弱性の問題を発見し、それらの問題を緩和するのを支援することを目的としたSecOpsスイートでも知られている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。