Teamsの専用クライアントソフトは、Windows、Mac、LinuxなどのデスクトップPCやノートPC、Android、iOSなどのスマートフォンなどをサポートしている。これ以外にもウェブ版のTeamsもあるため、Chrome OS搭載の「Chromebook」などでもTeamsを使うことができる。
これだけのデバイスをサポートしているため、テレワーク中はノートPCやデスクトップのTeamsクライアントを使い、外出中や移動中はスマートフォンのTeamsクライアントを使えば、いつでもどこでも、オフィスにかかってきた電話に出ることができる。
外線電話にはオプションライセンスが必要
Teamsで外線機能を利用するには、Microsoft 365、もしくはOffice 365で、電話システムとなる「Phone System」ライセンスを追加購入する必要がある。Microsoft 365、Office 365の「E5」プランには、すでにPhone Systemのライセンスが入っているため、追加費用は通信キャリアが提供しているサービスの料金だけになる(通信キャリアによっては、初期設定料金や追加の機器必要などが必要となる。多くの通信キャリアでは、1ユーザーあたり月額料金の設定となっている)。
新たにMicrosoft 365やOffice 365を契約する企業なら、E5プランを選択した方がいいだろう。すでに活用している企業に対しては、日本マイクロソフトはE5プランへのアップグレードもしくは、Phone Systemライセンスの追加購入を勧めている。
中小企業向けのMicrosoft 365プランなどでは、2020年にPhone Systemの追加購入が可能になった。Phone Systemのライセンス(Microsoft 365 Business Voice)は、1ユーザーあたりのコストは、月額870円となっている。ただし、ライセンスの上限が300ユーザーとなっているため、これ以上のユーザーが利用する場合は、大企業向けのMicrosof 365やOffice 365にプランを変更し、Phone Systemライセンスを追加する必要がある(大企業向けのE5プランはライセンスが含まれている)。
Microsof 365やOffice 365のPhone Systemの設定は、案外手がかかるため、試行錯誤して自社で設定するよりも、通信キャリアなどに追加費用を支払って、初期設定を行ってもらう方が便利だろう。誤設定をして、外線がつながらないといったトラブルを回避するためにも、専門業者に頼む方が安全だ。
Teamsの電話機能では、ユーザーごとの留守番電話機能、かかってきた電話を他のユーザーに転送する機能、かかってきた外線を複数のユーザーでシェアする会議機能など、PBX機器が実現する多くの機能をサポートしている。便利な使い方として、例えばTeamsの在席確認(ステータス)によって、電話の受信、留守番電話への切り替えができる。仕事に集中したいときにユーザーがステータスを設定するだけで、電話を留守番電話に設定できる。
Teamsは、「Skype for Business(旧 Microsoft Lync)」を統合しているため、コンシューマー版のSkpeとの通話もできる。Teamsの管理設定を変更することで、Skypeとの通話が可能になる。
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