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オラクルがアピールするIaaSでのHPC実績や運用管理の先進性

國谷武史 (編集部)

2020-11-06 14:33

 日本オラクルは11月6日、同社のIaaSサービス「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」におけるハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)の利用状況や、10月に発表した運用管理機能「Oracle Cloud Observability and Management Platform」に関する説明会を行った。

 OCIは競合のIaaSに比べ後発だが、2020年に入りウェブ会議クラウドのZoomが提供基盤に採用するなど、IaaS市場での存在感が高まりつつあるようだ。国内では、8月に日産自動車が車両の研究開発などにOCIを採用したことも発表されている。

 説明を行ったテクノロジー事業戦略統括 ビジネス推進本部 シニアマネージャーの近藤暁太氏は、HPCでクラウドサービスを利用するメリットについて、計算資源を必要に応じて柔軟に調達でき、利用実態に基づくコスト管理や最新のテクノロジーを容易に利用できる点を挙げた。また、同社のHPC分野の取り組みでは、2010年の旧Sun Microsystems買収が大きな転機だったが、近藤氏はその源流が旧Digital Equipment(DEC)にあると説明。Sunの買収以降は、Exadataなどの数々のハードウェアシステム製品を開発してきたが、OCIのベースにはこうしたハードウェア技術の蓄積があるとする。

 OCIでのHPCの利用は、国内では製造業が中心だが、最近ではゲノム解析やワクチン開発といった医療あるいはオンラインゲームサービス、金融でのリスク計算、人工知能(AI)開発など多様化しているという。近藤氏は、こうした用途の採用理由としてInfiniBandと同等の100Gbpsネットワークによる超低遅延性や、耐障害性などが高いとするベアメタルサーバーサービスを挙げた。

Oracle Cloud InfrastructureでHPC向きに掲げている特徴
Oracle Cloud InfrastructureでHPC向きに掲げている特徴

 サービス面でもOCIの東京および大阪の2リージョンが学術情報ネットワークの「SINET」と接続され、大学などの学術研究機関が保有するスーパーコンピューターシステムとの連携のしやすさがあるという。「データ転送コストも非常に安価で、HPCのリソースを柔軟に利用できる」と近藤氏。事例として、理化学研究所の「富岳」システムとの連携や、新型コロナウイルス対策を目的とした大阪大学の「OCTOPUS」システムとの連携を紹介した。

学術情報ネットワーク「SINET」との接続によるHPC利用の拡大もあるという
学術情報ネットワーク「SINET」との接続によるHPC利用の拡大もあるという

 近藤氏は、OCIのHPCではベアメタルサーバーや低遅延ネットワークといったハードウェア技術へのこだわりを特徴付けつつ、AI用途に対応するGPUインスタンスの提供といったサービスメニューの拡大を図ってきたとする。

 直近では、9月末からGPUの新インスタンスとしてNVIDIA A100の提供を開始した。2021年前半には、Intelの「Ice Lake」やAMDの「Milan」、ArmベースのAmpereの「Altra」といった最新アーキテクチャーのプロセッサーを用いたインスタンスサービスを順次開始するという。

 一方のOracle Cloud Observability and Management Platformの特徴について、テクノロジー事業戦略統括 ビジネス推進本部マネージャーの清水美佳子氏は、ハイブリッド/マルチクラウド環境における複雑な運用管理の現状を改善、効率化することに加え、DevOps推進のために、特に機械学習技術を活用したリソースや性能に関する将来予測の機能にあると説明した。10月のリリースでは、下記6つの機能で特徴が反映された形だ。

  1. Logging:統合的なログの収集管理基盤。ルールベースのファンクション自動実行やSplunkなどサードパーティー製ツールとの連携が可能
  2. Logging Analytics:ログ分析機能。非Oracleを含む250以上のログも定義され、マルチインフラ管理に活用可能
  3. Application Performance Monitoring:アプリケーション性能監視機能。エンドユーザーの体験も基準とすることで、より実態に近いボトルネックの分析や改善などが可能
  4. Database Management:オンプレミスおよびクラウド環境にあるOracle Databaseを一元的に管理する
  5. Operations Insight:長期の履歴データと機械学習を用いてリソース需要やアプリケーション性能の将来予測を行う
  6. Service Connector Hub:OCIとサードパーティー製ツールとの円滑なデータや機能の連係を図る基盤。通知によるリアルタイム性の高い機能実行などを可能にする
Oracle Cloud Observability and Management Platformの構成イメージ
Oracle Cloud Observability and Management Platformの構成イメージ

 清水氏は、一連の機能を活用することで「複雑なシステム環境の運用サイクルを効率化するとともに、あらゆるITスタックをカバーした管理や開発および運用の緊密で迅速な連携を支援する」とアピールした。

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