マイクロソフト、機密データ対応クラウド「Azure Government Top Secret」を発表

Mary Jo Foley (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2020-12-08 13:30

 Microsoftは米国時間12月7日、機密性の高いデータを扱う顧客向けの新たなクラウドサービス「Azure Government Top Secret」を発表した。Azureパブリッククラウドのほか「Azure Government」「Azure Government Secret」など、同社が展開する米国政府向けAzureクラウドファミリーに追加された。

Azure Government Top Secret
提供:Microsoft

 MicrosoftはAzure Government Top Secretのリージョン構築を完了し、米国政府と協力して認証取得に取り組んでいるという。同社によると、さまざまなAzure製品の間の一貫性が高いため、どこでもソフトウェア開発が可能になり、コードは高い機密レベルへと円滑にプロモートできるという。

 同日の発表では、Azure Government Secretの新機能も明らかになった。Microsoftによると、同サービスは米国防総省をはじめ、さまざまな法執行機関、政府機関で活用されており、国防総省のインパクトレベル6とIntelligence Community Directive(ICD)503の認証を取得している。

 Azure Government Secret では、「Azure Kubernetes Service(AKS)」「とAzure Container Instances」が利用できるようになった。セキュリティに関しては、脅威管理サービスのAzure SentinelとAzure Security Centerも利用可能だ。

 Microsoftは本日、Azure Government向けの可用性ゾーン(Availability Zones)も発表した。可用性ゾーンは、冗長性とサービスの論理的な分離によってデータセンターの障害に対応する。Azure Governmentでは、Windows Virtual Desktopも利用できるようになった(米国政府のリスク・認証管理プログラムであるFedRAMPで「高」レベルの認証を取得)。

 同社は先頃発表した「Azure Modular Datacenter」に加え、「Azure Stack Hub Ruggedized」「Azure Stack Edge Pro」「Azure Stack Edge Mini R」など、Azure独自のエッジコンピューティングデバイスをエッジポートフォリオに追加している。

 Azure Modular Datacenter(インパクトレベル5・6に認定)向けには、衛星軌道の異なる複数の衛星回線事業者を通じてネットワークの強靱性を高める新しいネットワーク高可用性モジュールを提供する。Azure Modular Datacenterは、Azure Stack対応のAzureデータセンターを運搬可能にしたもので、政府系顧客のほか、衛星通信に対応した運搬可能なデータセンターを必要としている顧客に提供される。

 一連の政府向けクラウド製品は、Microsoftが毎年開催しているGovernment Leaders Summitで発表された。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウドコンピューティング

    生成 AI の真価を引き出すアプリケーション戦略--ユースケースから導くアプローチ

  2. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  3. セキュリティ

    マンガで解説、「WAF」活用が脆弱性への応急処置に効果的である理由とは?

  4. セキュリティ

    クラウドネイティブ開発の要”API”--調査に見る「懸念されるリスク」と「セキュリティ対応策」

  5. セキュリティ

    5分で学ぶCIEMの基礎--なぜ今CIEM(クラウドインフラストラクチャ権限管理)が必要なのか?

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]