トレンドマイクロは、法人組織の「クラウド利用に関する実態調査 2021」の結果を発表した。日本と世界で重視するセキュリティソリューションに違いがあるなどの状況が分かった。
調査は、2020年10月に世界28カ国・地域のIT部門責任者2565人にアンケートしたもの。日本では100人が答えた。
まず新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、クラウドの利用計画が加速(非常に加速、やや加速したの合計)したとする回答者は、世界では87.2%、日本は28カ国・地域中最低の78.0%だった。加速していないとの回答は、世界では9.2%、日本では17.0%に上る。
新型コロナウイルスの感染拡大により、クラウドの利用計画はどのように加速しましたか?(出典:トレンドマイクロ)
クラウドをビジネスで積極的に活用する上での障壁は、「プライバシー/セキュリティ」(45.0%)や「データの統合」(40.8%)が上位に挙がった。また、クラウドのワークロードを保護する上で最大の懸念について(上位3つを選択)は、「一貫したセキュリティポリシーの設定と継続」(34.5%)、「パッチ適用と脆弱性管理」(33.3%)、「トラフィックフローの保護」(33.3%)の順に多い。
クラウドのワークロードを保護する上で最大の懸念は何ですか? 最大三つまで選択してください(出典:トレンドマイクロ)
クラウド環境の最重要とするセキュリティソリューションは、世界では「ネットワークセキュリティ」(27.6%)や「クラウドセキュリティポスチャー(CSPM)管理」(26.2%)「クラウドアクセスセキュリティブローカー(CASB)」(18.9%)が多いのに対し、日本では「ネットワークセキュリティ」(30.0%)、「CASB」(22.0%)、「コンテナーセキュリティ」(21.0%)が挙がった。
クラウド環境を保護するために最も重要なセキュリティソリューションはどのようなものだと思いますか?(出典:トレンドマイクロ)