ゴディバ ジャパンは、問い合わせ機能のクラウドサービスのZendeskを活用して、さまざまな顧客接点で展開されるやりとりやエスカレーションの履歴を一元管理し、コールセンターと店舗での問い合わせ対応業務を効率化した。新型コロナウイルス感染症の拡大の影響もあり、同社へのオンラインでの問い合わせが前年の2倍近くに増加したが、同社のサポート部門の実働時間は前年とほぼ同じとなっている。
Zendeskは、顧客との関係を向上させるために設計されたサポートおよび営業向けのカスタマー対応支援サービス。ゴディバ ジャパンは、顧客から受けた問い合わせの内容を社内でエスカレーションする際、メール本文に転記したりExcel形式の報告書ファイルをメールに添付したりするといったアナログな作業が一切不要になった点を大きな導入効果として挙げている。
その他にZendeskと商品マスターを連携させている。商品マスターが更新されるタイミングでZendesk側に反映され、担当者が画面で商品名をプルダウンで選択できるようにした。ゴディバ ジャパンが展開する商品は年間約500点にも上り、これまで新商品が登場する度に商品名を登録して目視で確認、集計・分析していたが、導入後は時間と労力を大幅に削減した。
また、古い電子商取引システムで使用していた30数万件のデータを全てZendesk側へ移行して一元管理している。商品に関する顧客とのやりとりの全てを過去に逆上って参照でき、顧客ごとの対応が均一になるほか、顧客名で検索して履歴を全て確認し、次の顧客対応に活用できるようになった。
さらに、個人情報保護の観点から店舗ではZendeskの画面を見られないといい、各店舗で受けた問い合わせについて店舗で一次対応した後、Zendeskで作成したフォームを経由してオフィス側に報告し、これをZendeskに集約・管理できるようにした。店舗で解決できない問い合わせについても、担当部門がZendesk上で確認、フォローする仕組みが構築されたとする。
ゴディバ ジャパンでは、次のステップとして顧客満足度調査のデータ活用と、周辺システムとの連携による顧客情報の一元化を目指している。また、Zendeskの電話サポート機能やチャットの導入も視野に入れている。