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本人確認のデジタル化--後編:法令と確認方法別の利点や弱点とは

田上利博 (サイバートラスト)

2021-03-29 06:00

 コロナ禍で変化するニューノーマルな社会においては、非接触、非対面、オンライン、デジタルがキーワードになり、本人の身元確認と当人認証、つまり本人確認を適切に行うことの重要性がこれまで以上に増している。本稿は前後編に分け、前編では、コロナ禍で変化するキャッシュレス決済サービスの利用動向や課題、本人確認の厳格化が求められる背景の一つである本人確認情報の漏えい、偽造事例を踏まえて、本人確認書類と本人確認プロセスなどについて解説した。後編では本人確認の厳格化につながる本人確認業務に関する法令と本人確認方法の違い、それぞれのメリット、注意点について解説する。

本人確認業務に関する法令

 口座開設など金融機関の手続きでは、ローンダリング(資金洗浄)やテロ資金供与の防止を目的に、本人確認などについて定めた「犯罪収益移転防止法(犯罪による収益の移転防止に関する法律)」がある。犯罪による収益が組織的な犯罪に使用されることを防止するために制定され、2008年3月に全面施行、2011年に改正犯罪収益移転防止法が成立、2013年4月に改正法として全面施行された。

 また、携帯電話の契約では、携帯電話事業者および携帯電話レンタル事業者に対して、契約者の本人確認の上、契約を行うことを義務づけた「携帯電話不正利用防止法(携帯音声通信事業者による契約者等の本人確認及び携帯音声通信役務の不正な利用の防止に関する法律)」がある。これは、携帯電話事業者に契約者の身分証明書による本人確認を行うことを義務付けた法律で、匿名の携帯電話が振り込め詐欺などの犯罪に利用されていたことを受け2006年4月に施行、その後に匿名で契約されたレンタル携帯電話の犯罪利用が問題となり2008年12月に改正された。

 2016年1月には、犯罪収益移転防止法において、施行規則第6条の「顧客等の本人特定事項の確認方法(自然人の本人確認方法)」が改正され、公的個人認証を用いた本人確認のデジタル完結が追加された。その後、2018年11月30日に「犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の一部を改正する命令」が公表され、オンラインでのデジタル完結を実現する本人確認方法が追加され、2020年4月に本人確認の厳格化についての規則が追加された(下表)。


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