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古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」

ビッグデータ/AI活用におけるビジネス視点とコンテナー基盤

古賀政純(日本ヒューレットパッカード)

2021-05-12 07:00

 こんにちは。日本ヒューレット・パッカードのオープンソース・Linuxテクノロジーエバンジェリストの古賀政純です。前回は、CIO(最高情報責任者)が提示する事業目標に対するIT施策の検討方法と解決策について簡単に紹介しました。今回は、人工知能(AI)/ビッグデータ活用でもたらされるビジネス視点と海外で導入が進んでいるビッグデータ分析/AI向けのコンテナー基盤について解説します。

AI/ビッグデータ向けコンテナー基盤の必要性

 ビッグデータ/AIの活用では、コンテナー基盤やas-a-Serviceを見据えた社内オンプレミス基盤を従量課金制で利用する消費型モデルなどが有用であることは、前回述べた通りです。しかし、アプリ入りのDockerコンテナーを大量に動かすことやas-a-Service化することは、あくまで事業推進の手段であって目的ではありません。

 そのようなコンテナー基盤によるITのサービス化によって、どのような事業課題が解決できるのか、どのような新しいビジネスを生み出す可能性があるのかを意識した「ビジネス視点」の考慮が必要です。コンテナー基盤を駆使したIT戦略の策定会議においては、CxOやIT部門長を交えて「新たに得らえるビジネス視点とメリット」を具体的に盛り込まなければなりません。

 では、コンテナー基盤によって得られるビジネス視点とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。コンテナー基盤は軽量なアプリが動くということやアプリの稼働率に注目した話だけでなく、全社のデータ活用を軸にした業務改革に大きな役割を果たすという点が重要です。

 コンテナー基盤は、業種を問わずビッグデータ/AIの分野で採用が加速しており、特にCIOは既存のデータ資産の有効活用を非常に重要視しています。理由は、既存のデータ資産がそのまま利用できなければ、新規のビッグデータ/AI基盤に既存のデータ資産を大量にコピーするといった非常に手間のかかる作業に悩まされるだけでなく、既存データ基盤と新システムを二重に持つことに対して、上層部の理解が得にくいからです。

 そのため、既存データを別のシステムにコピーすることなく、直接コンテナーから利用できる環境を導入し、ユーザーにとって利便性の高い全社データ活用基盤が検討されます。このように、従来の固定的な個別最適化の事業体制を改めるには、散在する既存データ資産を全社活用するといった抜本的な業務変革を推進しなければなりません。

 ビッグデータ分析やAIは、従来にはない新たな洞察が得られる可能性を大いに秘めています。しかし、いくら高機能なコンテナー基盤を入れたとしても、データ分析やAI環境の構築に手間がかかったり、IT部門の運用や保守が煩雑になったり、ユーザーに新しいAI環境を迅速に提供できなければ本末転倒です。

 新たな洞察は、経営側から見ると新規ビジネスの創出が期待できますが、データから新たな洞察を得るためには、既存の社内ビッグデータの活用が容易であり、かつユーザーの開発/AI環境を簡単に刷新、廃棄できるIT基盤でなければなりません。

 コンテナー基盤を検討する際は、既存データの活用、ビッグデータ分析、AI開発のライフサイクル管理の効率化、顧客や従業員に対するサービス提供の時間短縮や手間の低減を実現できるのかどうかの検討が必要です。

図1. AI/ビッグデータ向けコンテナー基盤の検討 図1. AI/ビッグデータ向けコンテナー基盤の検討
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