調査

"ハイパーオートメーション"ソフトウェア市場、2022年に6000億ドル規模に成長--Gartner

Natalie Gagliordi (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2021-05-10 12:47

 Gartnerが、ハイパーオートメーションを可能にするテクノロジーの市場に関する新たな予測を発表している。ハイパーオートメーションは、ロボティックプロセスオートメーション(RPA)やローコードアプリケーションプラットフォーム(LCAP)、人工知能(AI)、バーチャルアシスタントといったテクノロジーを利用し、組織が可能な限り多くのプロセスを迅速に洗い出し、吟味し、自動化できるようにするアプローチだ。

 Gartnerの予測によると、このような市場が著しく成長するという。2020年に4816億ドル(約52兆3000億円)だったハイパーオートメーション市場は2021年に5324億ドル(約57兆8000億円)になり、2022年までに5966億ドル(約64兆8000億円)に達するという。

 Gartnerは、RPAやLCAP、AIといったツールをプロセスにとらわれないソフトウェア、つまりIT分野や業務分野における複数のユースケースを横断して組織で利用できるソフトウェアと位置付けている。そのようなソフトウェアは、ハイパーオートメーションのトレンドを実現する鍵として、最も需要が高まると予想している。ERP、サプライチェーン、CRMのシステムといったさらなる特別なタスクの自動化に利用されるソフトウェアも、この市場の成長に寄与するという。

 また、署名検証ツールや光学文字認識(OCR)、文書読み取り、対話型AI、自然言語テクノロジー(NLT)といった、コンテンツのインジェストを自動化するテクノロジーは、組織がデジタル化や、データとコンテンツの構造化に向けた、自動化の手段を模索する中で需要が高まっていくだろう。

 Gartnerの予測によると、組織はハイパーオートメーションテクノロジーと、再設計された運用プロセスを組み合わせることで、2024年までに運用コストを30%削減できるようになるという。

 GartnerのDistinguished ResearchバイスプレジデントCathy Tornbohm氏は、「ハイパーオートメーションへのシフトは、デジタルファーストの世界で、企業がオペレーショナルエクセレンスを実現し、さらにコストを削減できるようにする上で、鍵となる要素になる」とコメントしている。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  4. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

  5. セキュリティ

    VPNの欠点を理解し、ハイブリッドインフラを支えるゼロトラストの有効性を確認する

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]