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AGCと竹中工務店が語るデータ分析「Alteryx」活用術--流れをGUIで操作 - (page 3)

阿久津良和

2021-05-28 06:30

AIがエレベーター台数を予測

 大手ゼネコンの一角をなす竹中工務店は「加速度的なデータ利用ではなく、ゆっくりなデータ利用。人に冷たいデータ利用ではなく、楽しいデータ利用」(竹中工務店 東京本店 設計部 上杉崇氏)を目指しているという。

 竹中工務店 東京本店はデータ駆動型設計施工を実現するため社内外のデータベースを設計工程に流し込み、ITツールの活用を通じて、設計者の提案力向上や魅力的な建築物の設計に生かしてきた。

 具体的にはデータ抽出やクレンジング、統合といった工程でAlteryxを使用し、「たとえば宿泊施設の設計時にエレベーター台数を検討する場合は、台数と延べ床面積で散布図を作成。建物仕様予測AI(人工知能)モデルを学習させ、延べ床面積、建物の階数や用途を入力するだけで必要なエレベーター台数を予測させている」(上杉氏)

 同社が冒頭で述べた“楽しいデータ利用”の文脈では、竹中工務店 技術研究所が開発した「ソーシャルヒートマップ」を活用。位置情報付きSNS投稿から、街の特徴や質的評価を抽出し、複数のデータに重ね合わせることで新しい価値を発見する取り組みだ。

 このデータ処理工程でAlteryxを利用し、同ユーザーが作成した形態素解析ツールで算出して、設計概念に生かしている。上杉氏は「人の思いは本来、設計者が最も知りたい情報で影響を与えたい要素。SNSデータを設計提案やプロジェクト前後の比較に活用」できたと自社の取り組みを披露した。

 データやコミュニケーションのハブとしてAlteryxを活用する竹中工務店だが、社内ユーザーからは「表記ゆれの修正がコード開発の半分以下で済んだ」「機械学習用の教師データ作成時間が17分の1まで短縮」「専門知識を要せず、(開発したワークフローの)属人化も防げる」といった声が寄せられているという。

金融、製造、通信の3業種に焦点

 アルテリックス・ジャパンは日本市場について、金融業、(建設、エンジニアリング含む)製造業、通信業の3業種に焦点を当てている。その理由として吉村氏は「データ分析やDXの需要が高く、コロナ禍の影響を受けてもデータへの投資領域に予算を確保している」業種に注力すると説明した。

 同社の2020年度実績だが、製造業の導入顧客数は8倍(2019年度比)、金融業の売上は24倍、公共エネルギー系も導入顧客は8社に増加し、通信業ではAlteryxのユーザー数が2000人を突破。2021年度は流通小売り、電子商取引(EC)領域への進出を予定している。

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