Facebookの最高経営責任者(CEO)Mark Zuckerberg氏は、米国時間6月2日にオンラインで開催された年次開発者会議「F8 Refresh」の基調講演で、今回のF8でFacebookはルーツに立ち戻り、開発者コミュニティーにしっかりと向き合うと約束した。
提供:Queenie Wong/CNET
Zuckerberg氏は、「2021年のF8は、開発者にあらためてフォーカスする」話した。「世界でもひときわ重要な役割を果たしているサービスの中には、誰かがそのとき存在していた問題に目を向け、サービスを構築するより優れた方法を見出した時にスタートしたものもある。次世代のサービスの一部は、ここでみなさんとともに始まるだろうと、私は楽観している」
Facebookは、2021年のF8で発表した内容について、開発者や企業がFacebookのプラットフォームで開発、成長できるようにする技術が中心になると説明した。主な内容は以下の通りだ。
企業向けメッセージング
企業向けメッセージングの分野では、「Instagram用Messenger API」をすべての開発者が利用できるようになったと発表された。
Facebookの企業向けメッセージング担当ディレクターAnkur Prasad氏は、Instagram用Messenger APIの公開により、重要な自動化ツール群が初めてInstagramで利用できるようになると述べた。
また、APIによるサービスは、顧客と企業の関係をよりよいものにしてくれるとPrasad氏は言う。たとえば開発者は、Instagramのメッセージングと注文管理システムを組み合わせ、ライブエージェントが注文履歴をすぐに調べられるようなツールを開発できる。
また、「Login Connect with Messenger」という新機能で、ユーザーがFacebookのログインフローからすぐにMessengerプラットフォームを使ってビジネスとコミュニケーションを取れるようにすると発表した。この機能は現在クローズドベータ版となっており、数カ月中に一般提供される予定だという。
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さらにFacebookは、「WhatsApp Business API」のアップデートを発表した。多くの人がWhatsAppを利用して、ビジネスとつながろうとしているという。アップデートにより、企業がWhatsApp Business APIの使用を開始する際に要する時間が短縮される。また、ユーザーがWhatsAppで企業のチャットボットとやり取りする際に、簡単に返信できるようにする新しいメッセージング機能も提供される。