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松岡功の一言もの申す

NECの社内DXプロジェクト発表会見から注目点を3つ挙げてみた

松岡功

2021-06-17 10:28

 NECが社内DX(デジタルトランスフォーメーション)プロジェクトの内容を明らかにした。筆者なりに3つの注目点を挙げたい。

外部から「面白いことをやっている会社」に見られるか

 NECが6月14日、2025年度(2026年3月期)に向けた中期経営計画の中で取り組むことを明らかにしていた社内DXプロジェクトの内容についてオンラインで記者説明会を開いた(写真1)。

写真1:オンライン会見を行うNECの社長兼CEOの森田隆之氏(右)と執行役員常務兼CIO兼CISOの小玉浩氏(左)
写真1:オンライン会見を行うNECの社長兼CEOの森田隆之氏(右)と執行役員常務兼CIO兼CISOの小玉浩氏(左)

 会見には、代表取締役 執行役員社長 兼 CEO(最高経営責任者)の森田隆之氏と、執行役員常務 兼 CIO(最高情報責任者) 兼 CISO(最高情報セキュリティ責任者)の小玉浩氏が登壇。森田氏はプロジェクト推進の要として、自らの直下に全社横断の新組織「Transformation Office」を設け、図1に示す体制を整えたことを説明。Transformation Office長に小玉氏を任命したことを明らかにした。

図1:社内DXプロジェクト推進体制(出典:NEC)
図1:社内DXプロジェクト推進体制(出典:NEC)

 プロジェクトの内容については関連記事をご覧いただくとして、本稿では筆者が今回の会見内容で注目した点を3つ挙げたい。その前提となる話として、小玉氏が図を2つ挙げて説明した基本的なポイントを紹介しておきたい。

 まず、図2は今回のプロジェクト活動の全体像である。この図で特に取り上げておきたいのは、今回の社内DXプロジェクトが目指す世界として、「標準化された強い基盤をベースにした柔軟な経営と多様性から生まれる創造性がビジネスアウトカムを創出」するとしていることだ。

図2:社内DXプロジェクト活動の全体像(出典:NEC)
図2:社内DXプロジェクト活動の全体像(出典:NEC)

 さらに、発表リリースにはこのプロジェクトを推進することにより、「デジタル基盤構築や改革手法のノウハウを蓄積するとともに、自身の取り組みをリファレンスモデル化し、お客さまの課題解決に向けてオファリングとして提供する」と明記している。

 もう1つ、図3は今回のプロジェクト活動のコンセプトである。この図で取り上げておきたいのは、「ResilienceとAgilityの両立」をコンセプトに、お客さまや社会に向けて「2つのCX」を追求するとしていることだ。2つのCXとは、社内DXを指す「Corporate Transformation」と、顧客体験の向上を意味する「Customer Experience」のことである。

 前振りの説明が少々長くなったが、上記の点を踏まえた上で、筆者が今回の会見内容で注目した3つのポイントを挙げ、その理由と共に、以下に記しておきたい。

 1つ目は、全体の印象として、徹底したデータの活用とマネジメントの高度化を図ろうという意思が強く感じられた点だ。その内容の緻密さには正直なところ驚いた。社内DXのプロジェクトとして、筆者の洞察程度ではマネジメントとしてここが少し甘いかも、と指摘するような点は見当たらなかった。

 ただ、全体を俯瞰して見て、率直な印象として、このプロジェクトを推進していく中で、DXによって新しいビジネスが本当に創出されるか、外部から「面白いことをやっている会社」に見られるようになるか、と言えば、その勘所を筆者はあまり感じられなかった。

 NECとしては今回のプロジェクトに臨む姿勢として、上記の図2に記されているように「多様性から生まれる創造性がビジネスアウトカムを創出」することを目指し、図3でもCustomer Experienceの追求を掲げていることから、当然ながら反論もあろう。さらに、データ活用や働き方改革がビジネスのクリエイティビティーを生み出すとの見方もあるだろう。

図3:社内DXプロジェクト活動のコンセプト(出典:NEC)
図3:社内DXプロジェクト活動のコンセプト(出典:NEC)

 だが、社内の取り組みにとどまらず、その内容をリファレンスモデル化してビジネスのオファリングにするつもりならば、「DXの面白み」を感じさせる取り組みをもっと前面に出してもいいのではないか。情緒的な指摘であることを承知の上で申し上げておきたい。

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