Microsoftは、Windows Serverの最新版となる「Windows Server 2022」の一般提供を粛々と開始した。Windows Server 2022はLTSC(長期サービスチャネル)でリリースされ、幾つかの新機能が導入されている。
Windows Server 2022には、「Standard」「Datacenter」「Datacenter: Azure Edition」の3つのエディションが用意されており、米国時間8月20日から「ボリュームライセンスサービスセンター」で入手可能になっている(@teroalhonen氏の情報提供に感謝する)。また、Windows Server 2022のイメージは「Azure」でも、「Product Evaluation Center」や「Visual Studio」のウェブサイトでも公開されている(最後の情報は@sbisson氏が提供してくれたものだ)。
またMicrosoftは、8月18日にWindows Server 2022のライフサイクルについて説明するページをひっそりと更新した。これは、同日付で同製品のサポートサイクルが開始されたことを意味する。Windows Server 2022のメインストリームサポート終了日は2026年10月13日、延長サポートの終了日は2031年10月14日になっている(この情報へのリンクも@teroalhonen氏の情報提供を参考にした)。
Microsoftは今後、Windows ServerについてはLTSCバージョンだけしかリリースせず、半期チャネルリリースは廃止すると述べている。LTSCのWindows Serverは今後、5年間のメインストリームサポートと5年間の延長サポートを受けられるため、サポート期間は合わせて10年間となる。Microsoftは、2、3年ごとに新しいバージョンのWindows Serverをリリースする予定だという。
同社は2021年3月、Windows Server 2022に導入される新機能のリストを投稿した。Microsoftによれば、Windows Server 2022のユーザーは次の機能を利用できるようになる。
- セキュアコアサーバーを用いることで、高度な多層防御を簡単に利用できるようになった
- HTTPSのサポートやTLS 1.3のデフォルトでの有効化など、ネットワーク接続のセキュリティが強化された
- 「Azure Arc」を使用することで、オンプレミス、エッジ、マルチクラウド環境のWindows Serverを1つのコントロールプレーンで管理できる
- 機能強化された「Windows Admin Center」を利用することで、仮想マシン(VM)の管理が容易になった
- 「記憶移行サービス」の機能が強化され、オンプレミスからAzureへのファイルサーバーの移行が容易になった
- コンテナーのイメージサイズが削減され、ダウンロード時間が短縮されたことでコンテナーアプリケーションのデプロイメント時のパフォーマンスが改善したほか、ネットワークポリシーの実装も簡素化された
- Windows Admin Centerのツールが新しくなり、.NETアプリケーションを簡単にコンテナー化できるようになった
Microsoftは9月16日にオンラインで「Windows Server Summit」を開催する予定だ。このイベントでは、公の場で初めてこの製品の詳細なデモが行われるという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。