Microsoftが、「Windows App SDK 1.0」の安定版をリリースしている。「Project Reunion」として知られていたこのSDKは、「Universal Windows Platform」(UWP)のリリースによって生み出されたアプリのギャップを埋めることを目的としている。
「Windows Developer Platform」担当コーポレートバイスプレジデントKevin Gallo氏は、今回のリリースについて、「Windows App SDK 1.0の安定版が利用可能になった!WinAppSDKは、開発者がWindowsで最も生産的なアプリを構築できるようにすることを重視している。皆さんからのフィードバックに期待している」とツイートしている。
Microsoftは「Windows App SDK」で、「ユニバーサルアプリ/One Windowsプラットフォーム」という過去の戦略を見直そうとしているようだ。この戦略では、UWPアプリで「Win32」アプリを置き換えることを前提とし、すなわち既存アプリをこのプラットフォーム向けに移植するという大きな負担を開発者に求めるということを意味していた。しかし、「Windows 8」が徐々に勢いを失い、開発者はUWPへの移行にためらいを見せるようになり、同社は方針を転換したようだ。
Gallo氏は2019年、Microsoftの「Windows」開発者向けプラットフォームを統一し、Win32アプリやUWPアプリではなく、開発者が単に「Windowsアプリ」を開発できる、そして実際に開発するような状況を生み出すという計画を打ち出した。
2020年5月には、 Reunionの正式な最初のコンポーネント2つ(「WinUI 3」と「WebView2」)のプレビューをリリースしている。2021年3月には、Project Reunionがバージョン0.5のマイルストーンに到達したと発表した。
今回のWindows App SDK 1.0のリリースでは、Windows向けのネイティブなフレームワークWinUI 3がサポートされている。完全なWinUI 3アプリで利用する場合のみに対応する。「Windows Presentation Foundation」(WPF)や「Windows Forms」(WinForms)をはじめとするその他のアプリでも、今後のリリースで、「XAML Islands」経由でWinUI 3を利用可能になる。さらに、テキスト描画とリソース管理、アプリのライフサイクルのほか、パッケージ化されたアプリとパッケージ化されていないアプリ双方のウィンドウ化もサポートされている。ロードマップによると、プッシュ通知のサポートも予定されている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。