ブラウザー上でワイヤーフレームなどを共同編集できるデザインコミュニケーションツールを提供する米Figmaは3月16日、アジアで初めての拠点となる日本法人の設立を発表した。カントリーマネージャーには、動画配信基盤を提供する米Brightcoveのシニアバイスプレジデントで日本法人の代表を務めていた川延浩彰氏が就任した。今後数カ月をめどに日本語版をリリースする予定。
同社は、日本は楽天、Yahoo! JAPAN、リクルートといった業界のリーダー企業がデザイン思考を持ち、多くの顧客が存在する重要な市場と位置づける。また、直近1年間でユーザー登録数が約2倍に拡大したという。こうした背景から、Figma Japanの設立を決断したとしている。
Figmaの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のDylan Field氏は、「日本法人を設立し、日本市場向けのローカライズを行うことにより、この重要なコミュニティーにFigmaがより一層普及し、『全ての人がデザインを利用できるようにする』という私たちのビジョンの実現に近づけてくれると考えている」とコメント。
Figmaは、チームで共同編集可能なデザイン設計のプラットフォーム。より優れたデザインの制作、共有、テスト、リリースに必要となる、ブレインストーミングや構築といったプロセスをウェブ上で行えるアプリケーション。GoogleやMicrosoft、New York Timesなどの企業で利用しているという。
最近では、デザインツールのFigmaに加え、オンラインで複数人とホワイドボードを共同編集できるツール「FigJam」もリリースしている。オンラインホワイトボードについては、米Miroも2021年に日本法人を立ち上げ、国内展開を本格化させている。
Figma Japanのカントリーマネージャーに就任した川延氏は、「日本法人の設立によって、製品の発展に日々貢献していただいているお客さまや、デザイナーコミュニティーをより良い形でサポートすることが可能になる」とし、「日本のデジタルトランスフォーメーション(DX)やデザイン経営のさらなる発展に貢献できることを大変うれしく思う」とコメントした。
Figma Japanのカントリーマネージャーに就任した川延浩彰氏