Linux仮想マシンを「Boxes」で簡単に作成するには

Jack Wallen (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2022-04-28 07:45

 想像してみてほしい。あなたは何らかの「Linux」ディストリビューションを使用していて、別のLinuxディストリビューションの仮想マシンを素早く展開したいと考えている。サブのOSがあれば、テストや開発、トレーニングを行うときに便利だ。単純に、さまざまなディストリビューションを試して楽しみたいという人もいるだろう。

 ほかの手段よりもかなり簡単にこれを実行できる方法がある。それは「Boxes」を使用することだ。Boxesは、「GNOME」デスクトップエコシステムの一部であり、仮想マシン(VM)の起動に使用することが可能だ。(ローカルストレージに十分なスペースがある限り)必要なだけ多くのVMを作成できる。

 これらの仮想マシンはホスト上でゲストOSとして動作するため、ユーザーは、オンラインへのアクセスやアプリケーションのインストールなど、ホストOSで行うほぼすべてのことを実行できる。仮想マシンが素晴らしいのは、簡単に作成したり、破棄したりできることだ。そのため、問題が発生した場合は、使用中のVMを削除して、別の仮想マシンを起動すればいい。例えば、アプリケーションをインストールしたいが、そのアプリケーションがホストOSにどのような影響を及ぼすのか(または、個人データが保存されているホストにインストールしても安全なのか)100%確信が持てない場合は、VMを起動して、アプリケーションをテストし、VMを破棄すればいい。この方法だと、デフォルトのOSに害が及ぶことはない。

 本記事では、その手順を紹介する。ホストOSとして動作している「Pop!_OS」で、「Endless OS」のインスタンスをゲストとして起動する。

 手順を進める前に、まずハードウェアが仮想化に対応しているか確認する必要がある。これを行うには、Linuxデスクトップにログインして、ターミナルウィンドウを開き、以下のコマンドを実行する。

lscpu

 そのコマンドの出力には、以下のような文字列が表示されるはずだ。

Virtualization:                  VT-x

 その文字列が表示されたら、先に進むことができる。

Boxesをインストールする

 Boxesがデフォルトでインストールされていない場合は、最初にインストールする必要がある。これを実行する方法は2つある。Boxesをインストールする最も簡単な方法は、「Software Center」(GNOMEの「GNOME Software」や「KDE」の「Discover」など)を開いて、Boxesを検索することだ。Boxesが見つかったら、クリックして、「Install」(インストール)をクリックする(図1)。

図1

Boxesを「Fedora 36」にインストールする。
Boxesを「Fedora 36」にインストールする。

 コマンドラインを使用する場合は、ターミナルウィンドウを開いて、以下のコマンドの1つを実行する。

 「Ubuntu」ベースのディストリビューションの場合:

sudo apt-get install gnome-boxes -y

 「Red Hat」ベースのディストリビューションの場合:

sudo dnf install gnome-boxes -y

 ソフトウェアのインストールが完了したら、最初の仮想マシンを起動してみよう。

Boxesで仮想マシンを作成する

 デスクトップメニューからBoxesを開く。表示されたウィンドウ(図2)で、左上の「+」をクリックする。

図2

Boxesを使って2台の仮想マシンを作成した。
Boxesを使って2台の仮想マシンを作成した。

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