NECは6月6日、2022年4月に開設した「NEC印西データセンター」において、「Microsoft Azure ExpressRoute」への接続拠点を同年6月に開設すると発表した。ExpressRouteは、オンプレミス環境とMicrosoft Azureの閉域網接続サービス。NEC印西データセンターの設備を提供するハウジングサービスの利用企業が対象となる。
ExpressRouteへの接続拠点の開設に合わせて、同サービスとNEC印西データセンター内のネットワーク接続サービスを提供する「NEC DX ネットワークサービス」も2022年9月から展開する(図1)。
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DX ネットワークサービスは、閉域網接続による高い安全性の確保、冗長化による可用性の向上、広帯域接続による大容量データの利用を可能にし、顧客のデジタルトランスフォーメーション(DX)と事業成長を支援する。さらに、物理回線を一式利用するとAzureとの閉域接続のほか、インターネット接続サービスやNECの主要データセンターへの接続、外部サービスとの連携による他のクラウドサービスへの接続が可能となる。
また、仮想デスクトップのクラウドサービス「NEC Virtual Desktopサービス」やMicrosoftのアプリケーションをサブスクリプション型で利用できる「Microsoft 365」と組み合わせることで、より安全かつ高性能なデジタルワークプレイス(デジタルを活用して、どこからでも同じ環境で仕事ができるようにすること)を提供するという(図2)。
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今回の取り組みは、Microsoftとの協業の一環として実施される。NECは、これらのサービスを2025年度までに100社へ提供することを目指している。
近年の国内クラウドサービス市場では、企業や政府・自治体におけるDXの加速により、パブリッククラウドの利用が増加している。一方、重要なデータに関しては顧客のIT資産内に格納する傾向があり、パブリッククラウドと顧客のIT資産を低遅延かつ安全に接続するデータセンターサービスが求められているという。
NECは、データセンターの「インターコネクテッドエコシステム」から生まれるサービスを提供することで、顧客のDXを支援する。インターコネクテッドエコシステムとは、サービス提供者、インターネットエクスチェンジ(IX)事業者、通信事業者などと接続する環境を有するデータセンターサービスと、システムインテグレーション(SI)やサービスを組み合わせたもの。
NECは今後、サービス提供者などとの協業を加速させることで、インターコネクテッドエコシステムを強化する。これにより、NEC印西データセンターを中核としたさまざまなネットワークサービスを提供し、顧客にとってより良好なマルチ/ハイブリットクラウド環境を目指す。