日本IBMとジーアールソリューションズ(GRS)は、「IBM Power Systems Virtual Server」を用いて、「IBM i」シリーズ向けアプリケーション資産の近代化を図る概念実証(PoC)サービスを開始した。
このサービスは、「IBM Power」で稼動するIBM i(旧System i、AS/400)のユーザーが、システムモダナイゼーションを伴うデジタルトランスフォーメーション(DX)をクラウド環境やDevOpsを駆使して実施することを支援する。
IBM iの環境をPower VM上の「LPAR as a Service」として提供するIBM Power Systems Virtual Serverと、IBM iアプリケーションの可視化・解析ソフトウェア「X-Analysis Advisor」を組み合わせることで、ユーザーのオンプレミス環境に影響を与えることなく低コストにPoCを実施できるという。
X-Analysis Advisorは、GRSが国内総代理店として提供しているもの。このソフトウェアは統合開発環境(IDE)のEclipseに、IBM iアプリケーション開発用プラグインを組み込んだ「Rational Developer for i」を用いて開発可能という。また、同ソフトウェアによる解析結果は、データフロー図やER図など最新の設計開発手法で用いられる形式として得られる。
アプリケーション資産の近代化で選択される主な方法は、(1)IBM iのオンプレミス環境を活用しつつアプリケーションの最適化と外部API連携を進める、(2)IBM Powerサーバー上のERP環境に移行する、(3)IBM Powerサーバー上で新規開発する――の3つがあるとし、どの選択肢においても今回のサービスで得られる結果を有効活用できるという。