デジタルウォレットの相互運用性を目指す団体、The Linux Foundationが設立へ

Steven J. Vaughan-Nichols (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 矢倉美登里 吉武稔夫 (ガリレオ)

2022-09-15 13:15

 The Linux Foundationは、ダブリンで開催された「Open Source Summit Europe」で現地時間9月13日、「OpenWallet Foundation(OWF)」を設立すると発表した。OpenWalletは、多様なデジタルウォレットの相互運用性を支える最新のオープンソースプロジェクトだ。

革財布の写真
提供:Matthew Miller/ZDNET

 数年前、「デジタルウォレット」という言葉は、大半の人にとって不可解なものでもあった。それが今では現実世界でもオンラインでも、「Apple Pay」「Google Pay」「Samsung Pay」といったデジタルウォレットは、急速にクレジットカードや現金といった購入手段に取って代わりつつある

 その上、デジタルウォレットは単なる非接触型の決済ツールにとどまるものではない。運転免許証や搭乗券、場合によっては図書館カードの代わりにもなりつつある。以前は後ろポケットの財布に入っていたさまざまなものが、今ではデジタルウォレットから利用できる。

 今のところ、用途によってデジタルウォレットを使い分ける必要がある。OWFの創設者Daniel Goldscheider氏は基調演説で、こうした問題に取り組みたいと説明した。

 一方、同氏は次のように述べている。「OWFは、デジタルウォレットを発行したり、認証情報を提供したり、規格を策定したりするつもりはない。IDの保管をめぐって OpenID FoundationThe Open Identity Exchange(OIX)と競い合うつもりもない」「そうではなく、これらの規格を利用して、誰もが自分のデジタルウォレットで利用できる、同じ中核部分を共有するソフトウェアを開発する」

 目標は、すべてのデジタルウォレットが相互運用できるようにすることだ。OWFはまた、すべてのデジタルウォレットが(当然ながら)安全で、多目的に使えるようにしたいと考えている。

 Goldscheider氏は次のように説明した。「『Google Chrome』や『Microsoft Edge』、『Mozilla Firefox』など、使っているウェブブラウザーが何であれ、『Blink』や『Gecko』などのブラウザーエンジンを利用している。OWFについても同じように考えてもらえばいい」

 団体や企業は、こうしたオープンソースのソフトウェアエンジンを利用して、独自のデジタルウォレットを開発できる。あるいは、既存のデジタルウォレットの支持者は、OWFのソフトウェアを導入して各自のデジタルウォレットを改善できる。

 すでにAccenture、Avast Software、CVS Healthなどの企業がOWFの支持を表明している。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]