「Chrome 110」公開、Windows版は「Windows 10」以降が必須に

Danny Palmer (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2023-02-09 12:16

 「Windows 7」または「Windows 8」で「Google Chrome」ブラウザーを利用しているユーザーは、サイバー攻撃に対して脆弱な状態に置かれるおそれがある。こうしたユーザーは同ブラウザーを最新バージョンにアップデートできなくなるためだ。

ノートPCで作業する人
提供:Getty/Morsa Images

 最新バージョンである「Chrome 110」では、高リスクに分類される脆弱性3件を含む、サイバーセキュリティ関連の複数の問題が対処されている。しかし、GoogleはWindows 7やWindows 8に対するChromeのアップデートをサポートしなくなったため、これらOSを使用しているユーザーはアップデートをインストールできなくなる。

 Googleは2022年10月、Chromeのサポートページに「『Chrome 109』は、Windows 7やWindows 8、『Windows 8.1』『Windows Server 2012』『Windows Server 2012 R2』をサポートする最後のChromeバージョンだ。つまり、Chrome 110は『Windows 10』以降を必要とする最初のバージョンとなる。ユーザーは今後もChromeのリリースを入手し続ける上で、Windows 10以降を稼働させておく必要がある」と記していた

 Googleの広報担当者は米ZDNetに宛てた電子メールの中で、Windowsユーザーに関して言えば、Chrome 110と将来のアップデートは、Windows 10とそれ以降のアップデート(「Windows 11」を含む)のみをサポートすることを認めた。

 旧バージョンのChromeは動作し続けるものの、セキュリティアップデートは提供されない。このためユーザーは、今後のアップデートを受け取るために、Windows自体をサポート対象バージョンにアップグレードするよう推奨されている。

 Windows 7とWindows 8に対するサポートを終了するというGoogleの決定は、Microsoftが1月10日をもってこれらのWindows OSに対するサポートを正式に終了したことを受けたものだ。

 Chrome 110へのアップデートは、Windows 10とWindows 11のユーザーのほか、「macOS」やLinuxのユーザーに対して従来通りロールアウトされている。このアップデートはたいていの場合、自動的にダウンロードされ、ブラウザーを再起動した際にインストールされる。

 今回のアップデートでは、高リスクに分類されている3件の脆弱性を含む、15件のセキュリティ脆弱性が修正されている。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  4. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

  5. ビジネスアプリケーション

    急速に進むIT運用におけるAI・生成AIの活用--実態調査から見るユーザー企業の課題と将来展望

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]