Entrust Cybersecurity Instituteが世界の12の地域にまたがる1450人を対象に調査した結果に基づくレポート「The Future of Identity Report」(アイデンティティーの未来に関するレポート)によると、コンシューマーの半数以上は、パスワードを思い出せなかったがために、少なくとも月に1度の頻度で自らのパスワードをリセットする羽目に陥っているという。また、パスワードという認証方式が最もセキュアだと考えているのは6%しかいなかったという。
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その一方で、よりセキュアなのは指紋認証だと答えたコンシューマーは53%、顔認証だと答えたのは47%だった。このレポートの調査対象者にはフランスや米国、英国のコンシューマーのほか、アジア太平洋地域(シンガポールとオーストラリア、日本、インドネシア)のコンシューマー400人も含まれている。
興味深いことに、パスワードよりも4桁や6桁のPINコードの方がよりセキュアだと考えている回答者は41%だった。
この調査では、パスワードを思い出すことができずに少なくとも月に1度はパスワードをリセットしているとした回答が51%あり、毎週パスワードをリセットしているという回答も15%あった。
アジア太平洋地域の4カ国を見た場合、少なくとも月に1度パスワードをリセットするとした回答は41%で、毎週という回答はほぼ10%だった。また生体認証かパスワードかという選択肢が与えられた場合、少なくとも半数の機会で生体認証を選択するとした回答は75%、利用可能であれば常に生体認証を選択するとした回答は3分の1だった。
全体で見た場合、少なくとも半数の機会でパスワードよりも生体認証を選択するとした回答は58%、常に生体認証を選択するとした回答は33%であり、生体認証を選択しないとした回答は16%だった。
また生体認証を避けるという逆の回答もある。パスワードよりも生体認証のほうが煩わしいとした回答は3分の1、使用しているデバイスが生体認証方式をサポートしていないという回答が22%あった。また、生体認証に関連するセキュリティ上の懸念を挙げている回答も17%あった。