Microsoftは、サイバーセキュリティサービスの最適化に取り組むために、かねてより人工知能(AI)の力を活用している。同社は今回、Cohesityとの提携を強化し、両社の顧客をランサムウェアといったサイバーセキュリティ上の脅威から守っていくという。
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サービスとしてのデータ管理を手掛けるCohesityは米国時間4月11日、同社とMicrosoftの両プラットフォームにおける新たなサービスを含む、Microsoftとの協業拡大を発表した。
Cohesityの最高経営責任者(CEO)兼プレジデントであるSanjay Poonen氏は、「Cohesityは、セキュリティやクラウド、AIを横断するMicrosoftの幅広いプラットフォームとの統合を進めていく。全ては、両社共通の顧客が自社のデータをセキュアにし、増大しつつあるサイバー攻撃から保護できるよう支援するためだ」と述べた。
Cohesityは、MicrosoftのクラウドサービスやAIサービスとの統合によって、よりインテリジェントで、信頼性と安全性が強化されたデータ管理サービスを法人顧客に提供できるようになる。
今回の発表における目玉の1つに、AIに対応した新たなデータ構造がある。このデータ構造は、OpenAIのテクノロジーを活用し、脅威の検知/分類能力に優れた生成型AIソリューションを実現するためのものだ。
Cohesityは、Microsoftと11日に行ったライブ配信において、ライブのAIデモなどさらなる詳細を紹介している。
Cohesityは、MicrosoftのクラウドネイティブなSIEM(Security Information and Event Management)ソリューションである「Microsoft Sentinel」と、Cohesityのバックアップ/リカバリーソリューションである「Cohesity DataProtect」の統合を実現する。これらが連携することで、ユーザーはインシデントレポートとランサムウェア警告通知の双方にアクセスできるようになるという。
また、Microsoftの標準的なIDプラットフォームである「Azure Active Directory」と多要素認証(MFA)へのシームレスな統合により、「Cohesity Data Cloud」や「Cohesity Cloud Services」といったCohesity製品に安全にアクセスし、管理できるようになる。
Poonen氏は、「今回の提携拡大によって、多数のMicrosoft顧客とエコシステムのパートナーは、ハイブリッドクラウドやマルチクラウドのシナリオにおいて、拡張性やシンプルさ、セキュリティの面で優位性を持ち、受賞歴のあるCohesityのプラットフォームにアクセスしやすくなる」と記している。
またCohesityは、ユーザーのMicrosoft環境を横断するデータの発見やプライバシー、セキュリティ、ガバナンスのための実用的なデータインテリジェンスを実現するため、データ管理企業のBigIDとも提携したという。BigIDは、CohesityとMicrosoftの顧客が活用できる「Microsoft Purview」との統合を手掛けている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。