「コンピューターの父」と呼ばれているAlan Turing氏は、人工知能(AI)が本物の人間のように振る舞うかどうかを判定するための「チューリングテスト」という方法を提唱した。このテストの要旨は、人間、あるいは機械との対話を相手が見えない状況で実施した後、その対話の相手がどちらだったかを問うというものだ。そして今回、AIをめぐる最近の盛り上がりの中、ある企業が独自のチューリングテストを公開した。
提供:AI21 Labs
イスラエルのテルアビブに拠点を置くAIシステム開発企業のAI21 Labsによって開発されたこのオンラインアプリは「Human or Not」(人かそうでないか)というシンプルな名前となっており、同社はソーシャルチューリングゲームだと称している。その進め方は単純だが、勝利するのは簡単ではない。あなたは誰か(あるいは何か)とのチャットに参加することになる。そこではどのような質問をしてもよいし、好きなように回答してもよい。しかしチャットの時間はたったの2分だ。そして時間が来たら、チャットの相手が人間かAIかを判断しなければならない。
このコンセプトを体験するには、Human or Notのページにアクセスし、「Start Game」(ゲーム開始)をクリックする。するとチャットのテキストを入力するか、あるいは相手からのテキストを待つよう求められるので、質問をしたり答えたりすることで対話を進め、相手の返答や振る舞いを見極めていく。
制限時間が到来すると、「あなたが話をしたのは人間か、AIボットか?」という質問が投げかけられる。正解すれば当然勝ちだ。何度も好きなだけ挑戦し、どれだけ連勝できるか試してみよう。
提供:AI21 Labs
Human or Notを設計したAI21 LabsのクリエイティブディレクターであるAmos Meron氏は、このゲームを作成した動機を次のように語ってくれた。
Meron氏は「私はここ数カ月の間、友人や同僚とAIに関する会話を数多くしてきた。その結果、人々が近い将来、どのようにAIボットと付き合っていくのかとともに、オンライン上で人間の振る舞いだと認識していることに関する数多くの仮説に気付いた」と述べ、「そこで私は、そのような仮説を誰もが検証できるような社会実験を作り出そうと考えた」と続けた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。