大鵬薬品工業(大鵬薬品)は、DX人材発掘・育成サービス「exaBase DXアセスメント&ラーニング」を導入した。提供元のエクサウィザーズが5月30日に発表した。
大鵬薬品は、急速な社会変化への対応と企業価値の継続的な向上に向けて、DX人材の育成を重要な活動と位置付けている。同社が社内アンケートを実施したところ、1000人以上の従業員から「DXのスキルや素養に関するアセスメント(客観的な評価)を希望する」という回答を得たそうだ。
こうした背景から大鵬薬品は、全従業員のDXスキルや素養を可視化して各従業員のレベルに合った人材育成を行うため、exaBase DXアセスメント&ラーニングを導入した。同社は全従業員約2300人を対象にアセスメントを実施した上でeラーニングの受講を公募した結果、受講希望の反響が大きかったことから、当初予定していた約1000人から約1600人に対象を拡大した。
同サービスのアセスメント機能により同社は、全従業員の「スキル」と「素養」を「デジタル」と「イノベーティブ」の軸で分解した4象限で定量化し、今後DX推進をリードできそうな素養を持った「DXポテンシャル人材」を把握することができたという。また、同機能を通して各従業員が習得したいスキル情報も収集し、研修プログラムの設計に活用している。
ラーニング面では、DXのマインドやリテラシーに関するコンテンツを無制限に閲覧できる「DXスタンダードコース」を利用している。同コースは年3回のアセスメント受検も提供しており、利用者は定期的に学習効果を把握できるとしている。
加えて大鵬薬品は、個人と組織のリスキリングの方向性を連動させるため、アセスメント機能を用いて全従業員から学びたいテーマを集計している。この結果を基に、DXの推進担当部署が従業員一人一人の要望に合った学習コンテンツを定期的に推奨することを計画している。
エクサウィザーズは、eラーニングの提供に加え、大鵬薬品と共同で役員・部門長向けのDX研修などを実施して「DX実践力」を強化する予定。また、間接部門のコスト削減や営業効率の向上を支援するAI検索エンジン「exaBase FAQ」をはじめとしたAIの活用も推進することで、同社のDXを一層支援するとしている。