筆者は古ぼけた「Thunderbird」を置き換えたいと考え、「Linux」向けの電子メールクライアントをいくつか試用してみた。
「BlueMail」は、電子メールアカウントを驚くほど簡単に管理できる素晴らしいインターフェースを備えている。
提供:Jack Wallen/米ZDNET
そして「Geary」に出会ったわけだが、これは筆者にとって許しがたいある問題さえなければ、置き換えるに足るクライアントだった。その問題とは、受信ボックス内のメールを選択すると、該当メールの内容がウィンドウの全面を使って表示される仕様になっているというものだった。Gearyがニーズを満たすクライアントではないと判断した筆者は、「BlueMail」に目を向けてみた。そう、BlueMailはクローズドソースの製品だ。しかし、筆者はオープンソースであるかクローズドソースであるかに関係なく、仕事に適したツールを使うのが正しいと考えている。
少し前の話だが筆者は、「Android」向けのBlueMailを試用し、ユーザーインターフェース(UI)の素晴らしさを実感していた。しかし残念なことに、当時のBlueMailはまだ登場したばかりで筆者の目的に応えられるだけの安定性を有していなかった。さらに、筆者は絶対に必要と感じられるモバイルアプリしかインストールしたいとは思っていない。Androidには「Gmail」という信頼できる電子メールアプリが用意されているため、BlueMailを使い続ける理由はなかったのだった。
しかし、ことLinuxになると話は別だ。
このため筆者は、Gearyを試用した後、「Ubuntu Budgie」(現時点での筆者のお気に入りディストリビューションだ)にBlueMailをインストールし(デフォルトのアプリストアから簡単にインストールできる)、Gmail以外の全ての電子メールアカウントを同クライアントから使用できるようにした(Gmailを分けた理由は、「仕事用のアカウント」と個人用のアカウントを分けておきたいという筆者の好みからだ)。なお、BlueMailは「macOS」向けと「Windows」向けも用意されている。
こうして筆者はBlueMailを使い始めた。そしてすぐに、UIの素晴らしさだけでなく、その機能性にも驚かされることになった。BlueMailは筆者の電子メールアカウント全ての管理を驚くほど容易にしてくれる。しかも、UIがこなれていない過去のクライアントを思い起こさせないモダンなインターフェースを楽しませてくれる。また、BlueMailはUbuntu Budgieのルック&フィールとの相性もぴったりであるため、モダンなデスクトップ上でも違和感を感じない。