HashiCorpは米国時間5月9日、「HashiCorp Terraform Enterprise」における「Podman」のサポートを発表した。
HashiCorp Terraform Enterpriseは、「HCP Terraform」(旧「Terraform Cloud」)のセルフホストディストリビューション。厳しい規制、データレジデンシー、エアギャップされたネットワーク要件を持つ顧客向けに提供される。
「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」は、バージョン7.xまでDockerランタイムを含んでいたが、バージョン8.0からRed Hatが開発したコンテナーランタイムであるPodmanに置き換えている。RHEL 7.xのサポート終了が2024年6月に予定されているため、RHEL上でTerraform Enterpriseを実行するためのエンドツーエンドでサポートされたオプションがない状況だったとHashiCorpは説明する。
Terraform Enterpriseのバージョン202404-2でPodmanサポートが一般提供されたことで、RHELで標準化されている組織は、完全にサポートされたアップグレードパスを備えた好みのプラットフォームを活用し続けることができるという。
HashiCorpは2023年9月、Terraform Enterpriseで「Docker Engine」、そして「Amazon EKS」「Microsoft Azure AKS」「Google Cloud GKE」といったクラウドマネージド「Kubernetes」サービスを新しいデプロイオプションとしてサポートしていた。
Terraform EnterpriseのReplicatedデプロイメントを実行している場合、新しいデプロイメントオプションに移行することをHashiCorpは推奨している。Terraform Enterpriseの最終的なReplicatedリリースは2024年11月に予定されており、同社はこのリリースを2026年4月1日までサポートするが、11月までに移行することで、組織は最新の機能と修正を受け続けることができるとしている。
2024年4月のリリースによりTerraform Enterpriseのデプロイオプションとしては「サポートされているLinuxディストリビューション上のDocker Engine」「クラウドマネージドKubernetes」「RHEL 8または9上のPodman」が利用可能となった。