業務用プリンター/認識装置大手のサトーホールディングスは9月27日、ラベルプリンターなどを連携する業務アプリケーションをノーコード開発するためのクラウド基盤の構築に着手すると発表した。これに伴ってスウェーデンのMobileLogic Swedenに出資する。
同社は、2010年から顧客の運用環境に合わせてラベル発行をカスタマイズするソフトウェア「Application Enabled Printing」(AEP)をオンプレミス向けに提供している。AEPの活用で、プリンターは印字データを外部から受信して印字を実行するだけでなく、PC不要の独立端末としても機能するほか、バーコードリーダーや計量器、温度計、プログラマブルロジックコントローラー(PLC)などとも直接接続し、プリンター内部で情報をラベル印字用に処理できる。
さらに、中期経営計画でコアビジネスの増強と自動認識ソリューションの高度化による新たな収益基盤の確立を掲げる。その一貫として同社の商品やソリューションのクラウド対応を進めており、今回は、AEPをノーコードで業務アプリケーション作成できるよう新たなクラウドベースの基盤を構築することにしたという。
同社が出資するMobileLogic Swedenは、北欧を中心としてグローバル消費財メーカーや同国最大手のカーディーラーなどを顧客に持ち、サトーホールディングスともビジネスを行っている。サトーホールディングスは、MobileLogicのノーコード開発クラウド環境の「LogicCenter」を活用して新たな開発基盤を構築する。
これによって顧客は、ERPや倉庫管理システム、製造実行システムなどの上位システムともデータ連携などが実現するとし、サトーホールディングスは、ハードウェアやソフトウェア、サプライ(タグ、ラベル、リストバンドなど)、保守サービスを柔軟に組み合わせたサブスクリプションモデルの開発やデータマネジメント事業の創出も視野に入れるとしている。
事業イメージ(出典:サトーホールディングス)