野村総合研究所(NRI)は1月26日、新しい業務プロセス管理(BPM)システム「ProArk/BPM」を4月から全社導入することを発表した。プロジェクトの業務プロセスを営業や提案の段階から業務完了までワンインプットで管理し、プロジェクト情報の一元化と可視化を実現させる。
ProArk/BPMは、業務の管理単位を会計単位からプロジェクト単位に変更したことで、案件発生時点の営業や提案の段階から管理できるようになっている。テンプレートや過去の情報を再利用できるようになり、初期情報の登録が容易になっているという。
また、プロジェクト情報から顧客属性や計画の情報、見積もりから決済や契約の情報にデータを連携させられるようにもなっており、二重入力を排除することで業務効率が向上するとしている。業務の進捗状況にあわせて、情報の詳細化を実現するとともに、収支予実シミュレーションやリソース管理も可能になっている。
加えて、規定やルールをシステムに実装することで、申請や承認の手続きをワークフローとしてナビゲーションするようにもなっている。これにより、内部統制や法令順守(コンプライアンス)で必要な履歴や証跡の一元的な累積管理が可能となる。
NRIはこれまで契約締結後に会計単位で業務プロセスを管理してきた。しかし、営業や提案などの契約前の業務を含めたプロジェクト単位での収支や業務進捗をより的確に管理するために、システム開発プロジェクトマネジメントのノウハウの蓄積を活かして、2007年から新しい業務プロセス管理システムを開発、今回システムを完成させている。同社はProArk/BPMを導入することで、経営層をはじめプロジェクトマネージャーからプロジェクトのメンバーまで、全社的に業務の可視化を推進する考えだ。