W3C(World Wide Web Consortium)は、XMLというパズルを構成する最後のピースの1つと自ら呼んでいる、XML文書内の要素を識別するための統一的な方法を提案した。
W3Cは米国時間12日、XML文書内の情報単位を個別に識別するための標準的な方法として、「xml:id」を提案した。この提案の目的としては、XML作成者の負荷の軽減が挙げられている。
XML作成者は現在、XML文書の構造を定義する際、XML SchemaやDTD(Document Type Definition)などの別の文書を記述する必要があった。この方法では、XMLパーサがスキーマを見つけられなかったり、読み込めなかったりするトラブルが発生する可能性がある。
XML作成者は現在、文書構造をXML文書内で定義することも可能だ。だが、これにも問題はある。
「一部の仕様、特にSOAP(Simple Object Access Protocol)では、内部サブセットを禁止し、外部サブセットの処理を、コンフォーマントXMLプロセッサのためのオプションとしている。だが、これでは、XML文書を利用する者すべてが問題なく、文書構造の定義を理解できる保証はない」とW3Cの勧告案には記載されている。
一意の識別子を与えることが有効な例としては、特定のテーブルやフォームのような個別の要素に、CSS(Cascading Style Sheets)やXSLT(Extensible Stylesheet Language Transformations)を適用させたい場合などがある。
xml:idの「勧告案」という段階は、4段階で構成されるW3Cの標準化プロセスの内、最後から2番目の段階に相当する。W3Cは、8月26日までコメントを受け付けている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ