サイボウズは11月7日、グループメールシステムの新版となる「サイボウズ メールワイズ 3」の販売を開始した。これまでよりも最大50%値下げを実現している。
メールワイズは、ブラウザから操作するメールシステムであり、メーリングリストやCCを利用せずに、グループで顧客からのメールを共有・管理する。また電話や訪問の履歴を管理でき、CRM(顧客関係管理)システムとしての利用が可能。
新版では、複数のメールシステムを管理できる「システム追加」機能を搭載。従来は1つのメールワイズで1つの業務メールだけを管理できたが、新版ではサポートや営業、人事など複数の業務で使われるメールを管理できる。
また新版では、「メールアプリケーション追加」機能を搭載することで、メールアプリケーションを最大5個まで追加できる。従来は、例えば受注センターやサポートなどに割り当てられるメールアカウントを10個までしか共有・管理できなかったが、新版では50個まで共有・管理できる。複数の業務をまたぐ顧客情報やメールの履歴を一元管理しながらも、企業内・部署内で情報を共有できる。
新版では、アクセス権を設定することで情報漏洩を防ぐ。システムごとに、あるいはメールアプリケーションごとにユーザーに対して閲覧制限・アクセス制限を設定できる。
新版のフレームワークには「Cybozu Database Engine」(CyDE、サイド)を採用。メール送受信数の上限は約10万件までとなっている。10万件を超えた場合には過去のデータを同じサーバ内部に避難させて、負荷を減らして運用できる。一定の期間を過ぎたメールは書き込むことができず、検索・閲覧だけにする。
メールワイズ 3の税別価格はユーザー数3人で9万8000円。 前版では19万8000円であり、50%の値下げとなる。新版のその他の価格は、5ユーザー版で14万8000円、10ユーザー版で24万8000円、15ユーザー版で34万8000円、30ユーザー版で49万8000円、50ユーザー版で69万8000円、ユーザー数無制限版が98万円となっている。WindowsとLinuxに対応する。
「メールワイズを利用する企業は、例えば楽天市場に出店するような規模の小さい企業だ。これまでの売り上げを見ると、3ユーザー版と5ユーザー版がメールワイズ全体の6割を占めている。そういった企業の方にもっと使ってほしいので、値下げを決めた」(青野慶久社長)
販売については、先日販売開始となったデヂエ 6と同様に、大塚商会などのパートナー経由の間接販売を中心に展開する。今後1年間で600社への導入を狙う。
11月7日から同社ウェブサイトでメールワイズ 3のダウンロードができ、無償で60日間の利用が可能。また11月7日からは「メールワイズ 3と一緒にはじめまして。ボウズマンのいとこです。名前はまだありません」というキャンペーンを展開。キャンペーン用ウェブサイトでアンケートに答えると、iPod nanoなどの商品が抽選でもらえる。
青野慶久社長はメールワイズについて「これまでに600を超える部署で導入されており、サイボウズの中でも急成長しているソフト。CRMパッケージ製品の出荷本数シェアで2004年には2位を獲得している。メールワイズ 3で2005年には1位を獲得できるだろう」と意気込む。