ソフトイーサ、「PacketiX VPN 2.0 Free Edition」の無償提供を一部終了

目黒譲二

2006-03-17 19:12

 ソフトイーサは3月17日、昨今のセキュリティに対する社会情勢を考慮し、「PacketiX VPN 2.0 Free Edition」の提供形態を変更すると発表した。

 PacketiX VPN 2.0は、離れた場所にあるコンピュータやネットワーク同士を、暗号化されたカプセル化通信により接続でき、途中にファイアウォール、プロキシ、NATなどの既存の物理ネットワークが存在する場合や、拠点間のVPNの構築が困難な環境下でも、それらの障壁を回避してVPN(Virtual Private Network)を構築してできるVPNソフトウェアだ。

 ソフトイーサはこれまで、業務利用を前提としない個人ユーザーに限りFree Editionを提供してきたが、3月31日をもって、個人ユーザー向けのライセンス配布を終了する。

 一方、大学などの研究機関や非営利目的の研究団体および個人ユーザーには、引き続きFree Editionを提供する。しかし利用にあたっては、研究課題の内容や管理者、連絡先などを記した申込書の提出、ソフトイーサからの許諾証明書の発行、利用者とソフトイーサの覚え書きが必要となる。また、システム構築事例や研究の成果物をソフトイーサへ報告しなければならない。

 今回、個人ユーザー向けの配布を中止するに至った理由は、ITシステム関係の識者、企業のシステム管理者より「PacketiX VPN 2.0は、使い方によってはセキュリティホールの要因やシステムクラックのツールともなりうるため、匿名に近い形でのライセンス取得が可能なFree Editionの配布形態を改善すべき」との意見が寄せられたためだとしている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    警察把握分だけで年間4000件発生、IPA10大脅威の常連「標的型攻撃」を正しく知る用語集

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    「2024年版脅威ハンティングレポート」より—アジアでサイバー攻撃の標的になりやすい業界とは?

  4. ビジネスアプリケーション

    Microsoft 365で全てを完結しない選択、サイボウズが提示するGaroonとの連携による効果

  5. セキュリティ

    生成AIを利用した標的型攻撃とはどのようなものなのか?実態を明らかにして効果的な対策を考える

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]