独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は5月15日、オープンソースソフトウェア(OSS)の活用事例や性能評価をまとめた「OSS iPedia」を公開した。オープンソースソフトウェア・センターの活動を通じて蓄積した情報を集約している。
OSS iPediaは、OSSに関して性能評価、導入事例のほか、用語集やQ&A形式の解説記事などが集まったデータベースだ。一般の人が性能評価や導入事例を投稿することも可能で、登録情報にコメントを付けることもできる。
性能評価情報は、IPAが2004年以降進めてきた「信頼性・性能評価手法及び障害解析ツール」プロジェクトの成果をもとにしている。登録情報は当初約200件で、性能評価方法、システム構築に必要なソフトウェアやサーバ種別などの項目で検索できる。評価プロセスはすべて公開されており、評価データのダウンロードも可能だ。
導入事例情報は、16社が登録した約70件のシステム構築事例が登録されている。業種やシステムの用途・規模などの項目から検索できる。
一般の人が登録したデータは、IPAがチェックした上で公開する。評価ツールや手順、ソフトウェアをチューニングした場合にはそのパラメータなども公開することが条件とのことだ。
Q&Aや用語集などについては、OSSに関連する基本的事項や最新トピックスなどが約400項目公開されている。
IPAではOSS iPediaのターゲットを「業務などでOSSを理解しなければならない人」としており、データベースを充実させることでOSSの利用を促す考えだ。