NECは6月29日、アプリケーションサーバの最新版「WebOTX ver6.4」を販売開始した。サービス指向アーキテクチャ(SOA)向けメッセージ交換仕様Java Business Integration(JBI)1.0に準拠してSOA対応を強化したほか、米国のiWay Softwareの各種アダプタ製品を利用しやすい環境を整えた。6月30日に出荷を開始する。
最新版は、「商用製品として、国内ベンダーが初めてSOAを実現するための標準仕様JBI 1.0に対応したESB製品」(NEC)となる新製品「WebOTX Enterprise Service Bus Ver.6.4」を提供する。これにより、システム間のメッセージ交換を一元的に実行し、柔軟なシステム連携を実現できるという。
また、「WebOTX Standard Edition Ver.6.4」「WebOTX Enterprise Edition Ver.6.4」には、.NETシステムとEJBシステムの連携を実現する高速なゲートウェイ機能「EJBゲートウェイ機能」を標準搭載する。NECでは、「業界最高速レベルの通信性能で、.NETアプリケーションとEJBアプリケーションとを連携する」としている。
iWay Software製アダプタ製品の提供は、iWay Softwareの日本支社との協業を通じて行う。両社は各種アダプタの動作検証をWebOTX上で実施し、検証済みの製品を順次NECが販売していく。これにより、NECや他社製メインフレームで作動するアプリケーション、ERP、CRMなどの各種業務パッケージが、SOA環境下で統合的に運用可能となる。
WebOTX ver6.4の各製品の税別価格は以下の通り。
- WebOTX Web Edition:12万円
- WebOTX Standard-J Edition:50万円から
- WebOTX Standard Edition:200万円から
- WebOTX Enterprise Edition:450万円から
- WebOTX Enterprise Service Bus:350万円から
NECでは、WebOTX ver6.4について、今後3年間で6万本の販売を見込んでいる。また、SOA対応ソフトや業種別製品の販売などにともない、今後3年間でSOAにもとづくシステムを500件受注できるとみる。