セキュリティ対策のソフォスは7月4日、大企業向けのメールセキュリティアプライアンス「ES4000」の発売を開始した。同社にとって初めてのアプライアンスとなる。
ES4000は、1日100万通以上のメールにも対応でき、ウイルスやトロイの木馬、スパイウェア、迷惑メール(スパム)などの脅威を防御する。同機は、5分ごとに最新のウイルスやスパムの定義ファイルを自動的に受信する。
また同機は、正常に稼働していることをネットワークを通じて外部に知らせるために送信する信号である「ハートビート」を発信して、ソフォスのテクニカルサポートセンターが受信する。これにより、ES4000が稼働しているかどうかが24時間監視することができる。異常や警告が発生した場合は、テクニカルサポートセンターからユーザー企業の担当者に知らせるという仕組みを取っている。
アプライアンス内部では、CPUやディスク容量、Active Director Syncなど40個のセンサを搭載。センサがシステム内部を監視し、センサが問題を検知すると管理画面に表示したり、管理者へメールを送信するなどで管理者の負担を軽減することができる。
ES4000の管理コンソール画面(ダッシュボード)では、システムの状態や有効性、リアルタイムのキャパシティなどを視覚的に表示することで、管理者はシステムの性能をリアルタイムに把握できるようになっている。また、メールの傾向や送信者、システムの性能、ポリシーなどを分析した結果のレポートやサマリーを作成することもできる。
ES4000の大きさは1U、19インチラックマウント。CPUにIntel Xeon 3.2GHzを2つ搭載、搭載メモリは2Gバイトとなっている。また146GバイトのSCSIミラーハードディスクをRAID 1構成で2つ搭載している。これにより、システム稼働中の交換が可能となっている。OSにはFreeBSDを採用している。
英国本社で最高経営責任者(CEO)を務めるSteve Munford氏は、企業のメール管理の現状について「ウイルスやスパム、スパイウェアなど脅威が多様化、複雑化している。それにともなって、メールゲートウェイでの責任の所在も複雑になってきている」と説明している。こうしたことからゲートウェイでのメールシステムの管理には「煩雑さの解消が急務になっている」(Munford氏)という。
そのため、今回発表したES4000でも「管理負荷の軽減にフォーカス」(同氏)している。アプライアンスにすることで導入と管理が容易になっていることも、その表れである。また、ソフォスがハートビートを監視することでアプライアンスの状況を常時把握するのも、管理負荷軽減の一環である。
価格は1000ユーザー3年間の利用で税別526万5000円となっている。