日立製作所は3月26日、関西電力が開発中の作業員安全管理システム「位置検知システム」のハードウェアとして、無線LAN位置検知システム「日立 AirLocation II」を納入したと発表した。
今回の発表で日立は、関西電力から水力発電所内における定期点検時の作業員安全管理の実証実験を受託した。安全性向上のため、危険区域への入退管理や万一の際の迅速な救助支援などが目的となる。
AirLocation IIは、無線LAN端末の位置を1秒間に200回以上の短い周期で正確に特定できる処理性能と、基地局間のLAN配線が不要で設置が容易である点などを評価され、期間限定で多くの現場作業員が入構する現場に適した位置検知システムとして採用されたという。
実証実験では、現場作業員が薄型無線LANタグ「AirLocation II Tag」を携行し、タグから発信された位置情報を関西電力で開発したアプリケーションである位置検知システム画面の地図上に表示させるシステムを日立が構築した。
今後は、今回の実証実験により蓄積されたデータを活用して、位置検知システムの機能改善を行い、実用化を目指すとしている。