ターボリナックスは10月31日、エントリーレベルからミッドレンジまでを対象となるLinuxサーバOSの新版となる「Turbolinux 11 Server」(11S)を11月29日から販売を開始することを発表した。価格は4万9350円からとなっている。
前版から3年ぶりのメジャーバージョンアップとなる11Sは、「Simple、Smart、Surprise」をコンセプトとしてウェブやメールなどのエッジ系サーバ、ファイルサーバ、部門サーバに最適としている。同社の事業推進本部長の森蔭政幸氏によれば、「ウェブ系パフォーマンスでは従来製品と比較して1.5倍強向上している」という。エッジ系に必要とされるサーバアプリケーションが1枚のCDに収録され、「ものの10分程度で導入できる」(森蔭氏)と説明している。
また、ウェブシステムで現在主流となっているLAMP/LAPPの基盤ソフト群も搭載されている。具体的には、「Apache 2.2.6」「MySQL 5.0.45」「PostgreSQL 8.2.5」「PHP 5.2.4」となっている。PHPでは、開発環境と運用環境をワンパッケージにした「Zend Core」、PHPの標準となっている開発フレームワーク「Zend Framework」、PHPで構築されたシステムの実行速度を高速化させられるというPHPコード最適化ツールである「Zend Optimizer」も加えられている。
PHP系ツールを強化した背景として、「Yahoo!やflickr、diggなどの米での大手ネットサービスのサイトはPHPで構築されている」(森蔭氏)ことなどを挙げるとともに、アジアでのPHPでのシェアが増加、「世界でのPHPエンジニアが順調に増加している」(同氏)こともある。