出自はエンジニアリング会社
東洋ビジネスエンジニアリングのルーツは、エンジニアリング大手の東洋エンジニアリングのシステム部門。日本の“ものづくり”に対する深い思い入れと高い技術力、さらにそれを統合してソリューションとしてまとめ上げるノウハウを基盤に、製造業を中心とした幅広い業種に向けITサービスをワンストップで提供している。特に、SAPやOracleなど欧米のERPの導入コンサルティング、システムインテグレーション(SI)ビジネスの草分け企業のひとつとして、その豊富な実績には定評がある。
その一方で製造業をターゲットにした独自のERPパッケージ「MCFrame」を開発。パッケージプロダクトのライセンス提供およびシステム構築を担うパートナー企業へ向けたプロフェッショナルサービス(PS)も、事業の大きな柱に育て上げた。今やMCFrameは日本を代表する製造業向けERPソリューションとなり、同社のMIJSでの活動の中核となっている。
社長の千田峰雄氏がこう言う。
「当社は他社製ERPをベースとしたSI事業と同時に、MCFrameを中心としたプロダクト事業にも大いに力を入れています。これは製造業顧客との多くの基幹システム構築プロジェクトを通じて得られた多くの知見をより付加価値の高いプロダクトとしてまとめあげ、知財として提供するものです。お客様から見て当社は、構築現場で複雑な課題解決を担うSI企業としての側面とパッケージプロダクトの開発・販売企業としての側面とを併せ持っており、お客様のさまざまな課題を吸い上げ、解決する実装力(SI)と、製品開発力(プロダクト)の両方に対してご評価いただいていると考えています」
千田氏は、この企業カルチャーを「それは、私どもの出自はエンジニアリング会社だからです」という言葉で説明した。パッケージプロダクトを提供するといっても、それを受け入れるユーザー企業は、ひとつとして同じではなく、個々のユーザーに合わせて、そのユーザーにとって最も良いと思われる形で提供する必要がある。営業主体の会社や販売主体の会社ではこうはいかない。同社は日本有数のエンジニアリング会社が母体だからこそ、SIでの課題解決力を絶えず磨き上げ、ユーザーの視点で導入しやすく、扱いやすいプロダクトを提供できるということになる。