エンタープライズでモバイルするには--vol.6:モバイルシステムで納期を短縮 - (page 3)

文:David Braue(ZDNet Australia)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル

2007-12-11 12:00

遠隔地の店頭営業スタッフがオフィスに戻らずに済むようにする

 オーストラリア各地にすべての営業スタッフを配置しているFossilでは、遠隔地にいる従業員を十分にサポートし、彼らが自分で問題を解決できる手段を確保することが重大な課題だった。営業担当者の多くは「めったに」に本社オフィスに戻ることがないので、機器の取り扱いや現場でサポートを受ける方法を把握していることが不可欠だった。

 故障によるダウンタイムを最短にするためにモバイル機器は耐久性も考慮して選択された。リスクを最小限に抑え、新システムの展開によって引き起こされる変化を慎重に管理するために、Fossilの導入チームは各営業スタッフと1回に1人ずつ個別に説明の場を設け、新しい運用プロセスが十分に理解されるようにした。

 データを常に最新のものに維持することも課題だった。個々の品目のリアルタイムの情報は注文を受けた時にダウンロードされるが、モバイル機器自体も最新の在庫品目、価格、販促用価格、顧客アカウントの詳細、およびその他の定期的に変更される情報を反映するために数日おきに夜間更新される。

 「変更が多いのでやりとりされる情報も多い」とStanger氏は説明する。スタッフが使用している機器の情報を継続的に更新することによって、Fossilではモバイルシステム展開の当初の目的だった状況把握の改善という目標を達成することができた。注文処理の精度が改善されたため、Fossilの純利益は20%増加し、未処理受注残高もわずか10万豪ドルまで縮小した。

 「こうした取り組みはいずれも、商品を確実に納入して顧客を心から満足させるためのものだ」とStanger氏は語る。「顧客サービスという点で当社は長足の進歩を遂げた」

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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