MS、Visual Studio 2008日本語版の開発完了--「プラットフォームの新しい波がやって来る」

藤本京子(編集部)

2007-12-14 18:52

 マイクロソフトは12月14日、「Microsoft Visual Studio 2008 日本語版」の開発を完了したと発表した。同日よりMSDN会員はダウンロード可能で、18日より無償のExpress Editionのダウンロード提供を開始する。また、2008年2月1日にはボリュームライセンスを、2月8日にはパッケージ製品を販売開始する。

 マイクロソフトでは、2007年にデスクトップ関連製品となる「Windows Vista」や「2007 Microsoft Office system 」などをリリースしており、2008年には今回発表したVisual Studioや「Windows Server 2008」などのサーバ関連製品をリリースする。これらの一連の製品ラッシュを同社では「プラットフォームの新しい波だ」(マイクロソフト デベロッパービジネス本部 業務執行役員 本部長 市橋暢哉氏)としている。

 市橋氏によると、現バージョンの「Visual Studio 2005」は2年連続2ケタ成長しており、11月に発表したVisual Studio 2008 英語版は、無償版のExpress Editionのダウンロードが発表数週間後の11月30日までに18万9000に及んだという。

 Visual Studio 2008では、Vistaや2007 Office system、今後発表予定のWindows Server 2008などの最新プラットフォームに対応したことはもちろん、統合開発環境および開発言語の強化やデータアクセステクノロジの強化で開発生産性の向上を実現する。また、チームコラボレーションを持つ「Visual Studio Team System」において、アーキテクチャ設計やテスト、データベース開発、プロジェクト管理などを含むアプリケーションライフサイクルマネジメント機能を強化した。

 こうした機能強化はもちろんだが、マイクロソフトがVisual Studio 2008で強調しているのは「ユーザーエクスペリエンス」だ。市橋氏は、ユーザーエクスペリエンスについて「ユーザーインターフェースも含まれるが、それだけではなく、安定感や安心感、開発作業の軽減などを含めたすべてがユーザーエクスペリエンスだ」と説明し、Visual Studio 2008が「最新プラットフォームの能力を最大限に活用したユーザーエクスペリエンスを持つアプリケーションを、迅速に、品質高く構築できるためツールだ」と述べた。

 Visual Studio 2008は、2005と同価格帯で提供することになる。推定小売価格は、「Visual Studio Team System 2008」各エディションが75万円、「Visual Studio 2008 Professional Edition」が12万8000円、「Visual Studio 2008 Standard Edition」が2万9800円など(すべて税別)。Professional Edition以上では、これまで別売りとなっていた「Visual Studio Tools for Office」が製品に含まれるようになる。

 ただし、アカデミック製品については価格が若干変更される。それは、これまでアカデミック製品として提供していたStandard Editionを、ニーズの高かったProfessional Editionにするためだ。推定小売価格は1万2800円(税別)となる予定。

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