シスコ、PtoP技術の新興企業GridNetworksに投資

文:Marguerite Reardon(CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル 2008年03月12日 14時21分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 Cisco SystemsがPtoPインターネットテレビの新興企業に投資していた。

 新興企業のGridNetworks(本拠地:ワシントン州シアトル)はCiscoが、2007年10月に発表されたGridNetworksの950万ドルのシリーズAラウンドの資金調達で出資した2つの「戦略的投資家」の1つであることを発表した。資金調達が最初に発表されたときに指名された主幹投資家はベンチャーキャピタル企業のPanorama Capital(本拠地:カリフォルニア州メンロパーク)だった。

 2006年11月にサービスを開始したGridNetworksは、高品位の映画とテレビ番組をインターネットで配信するためにPtoP技術とコンテンツ配信技術の両方を組み合わせたアプローチを採用している。PtoPはインターネットのあちこちに接続されたユーザーのコンピュータに分散されているコンテンツを活用するものであり、コンテンツ配信技術は基本的にコンテンツをインターネットの各所に接続されたサーバファームにキャッシュおよび格納し、地理的に近いクライアントに対してより高速に配信することを可能にするものだ。

 GridNetworksのソフトウェアクライアントは「Gridcast Connector」という名称であり、PCにインストールする。そして、コンテンツの要求時にこのクライアントがコンテンツを供給するのに最も適切なピア(他のユーザー)を探す。このソフトウェアはコンテンツ配信技術を利用してテレビ番組や映画の最初の約30秒をバッファしている。

 Ciscoは2、3年前からビデオに力を入れている。そして最終的にGridNetworksのテクノロジをCiscoのScientific Atlanta製ケーブルセットトップボックスおよびLinksys製ホームルータとうまく適合することができた。インフラストラクチャの面では、Ciscoはビデオオンデマンド製品も提供している。Ciscoは2006年に9200万ドルでArroyo Video Systemsを買収した。CiscoはArroyoの技術を使用して、インターネットビデオを直接セットトップボックスに配信する計画だ。そしてこの技術によってCiscoは高品位ビデオをより効率的に配信することが可能になるかもしれない。

 Ciscoは世界最大のインターネット機器のプロバイダーである。そして、CiscoがPtoPビデオプラットフォームを開発している企業に投資していることは大きな意味を持つ。

 PtoPは、デジタルによる著作権侵害者が盗まれたコンテンツを配布するために利用する有害な技術としてこれまで評判が悪かった。また、ブロードバンドネットワークを渋滞させる元凶とされた。ケーブルテレビ会社のComcastは2007年、ネットワークの管理を効率化するために一部のPtoPトラフィックを遅延させていたことを認めた。Comcastは現在米連邦通信委員会(FCC)から詳しい調査を受けており、FCCはComcastの慣行がネットの中立性の原則に違反していないか検討している。

 他のキャリアもPtoP技術の使用に懸念を表明している。Time WarnerはPtoPアプリケーションを使用しようとするユーザーの動機を弱めるために料金別コースをテストしていると述べた。

 しかし、多くのネットワーク技術の専門家が、PtoPは実際にはビデオ(特にストリーミングするとネットワーク全体で多量の帯域幅を消費する高品位ビデオ)を配信するための最善かつ最も効率的な技術であると述べている。Ciscoが新興のPtoP配信プラットフォームに投資したことによって、ネットワークをさらに効率化する技術の開発が迅速化される可能性がある。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連キーワード
経営

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
ハードから読み解くITトレンド放談
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
研究現場から見たAI
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
内製化とユーザー体験の関係
米ZDNet編集長Larryの独り言
今週の明言
「プロジェクトマネジメント」の解き方
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
Fintechの正体
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
情報通信技術の新しい使い方
三国大洋のスクラップブック
大河原克行のエンプラ徒然
コミュニケーション
情報系システム最適化
モバイル
通信のゆくえを追う
セキュリティ
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
セキュリティの論点
ネットワークセキュリティ
スペシャル
Gartner Symposium
企業決算
ソフトウェア開発パラダイムの進化
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
CSIRT座談会--バンダイナムコや大成建設、DeNAに聞く
創造的破壊を--次世代SIer座談会
「SD-WAN」の現在
展望2017
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
さとうなおきの「週刊Azureなう」
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
中国ビジネス四方山話
より賢く活用するためのOSS最新動向
「Windows 10」法人導入の手引き
Windows Server 2003サポート終了へ秒読み
米株式動向
実践ビッグデータ
日本株展望
ベトナムでビジネス
アジアのIT
10の事情
エンタープライズトレンド
クラウドと仮想化