日本アバイアは6月11日、インスタントメッセージ(IM)やIP電話、携帯電話などのさまざまなアプリケーションのプレゼンス情報を統合的に管理するサーバソフト「Avaya Intelligence Presence Server」と対応するクライアントアプリケーション2種、ウェブ会議用ソフトを発表した。
従来、IMやIP電話、携帯電話などは、ベンダーごとに異なるプロトコルを使用していることから、アプリケーションや端末が違うと、そのプレゼンス情報を集約、統合的に管理することが難しかったが、今回発表されたIntelligence Presence Serverは、それらを集約して、統合的に管理することができるようになるというサーバソフトだ。
同ソフトでは、アバイアに加えてMicrosoft、IBMをはじめとする複数ベンダーのプレゼンス情報を集約し、業界標準のプロトコルであるSIP/SIMPLE(Session Initiation Protocol for Instant Messaging and Presence Leveraging Extentions)、やはり同じく業界標準のIM用プロトコルであるXMPP(eXtensible Messaging and Presence Protocol)などを利用することで、プレゼンスの統合管理が可能となっている。
Intelligence Presence Serverは、拡張性が高く、複数のプロトコルに対応する、JabberはオープンソースのIM用プロトコルなどを基盤に改良されたJabber XCP(Jabber Extensible Communications Platform)をベースに開発されている。
ユーザー企業は、Intelligence Presence Serverを業務アプリケーションに取り入れることで、業務関係者のプレゼンス情報に基づいて、IMやIP電話、携帯電話などその状況に合わせて適切な端末に連絡することが可能になる。関係者のコミュニケーション強化、全社コンタクトセンター化による顧客サービスの向上、あるいは、音声を業務プロセスに組み込み、必要とされる関係者とのコミュニケーションの自動化と管理を支援するという「Communication-Enabled Business Process」(CEBP)などに応用できるとしている。
Intelligence Presence Serverに対応するクライアントアプリケーションとして発表されたのが、ビデオ機能を持つソフトフォンアプリケーション「Avaya one-X Communicator」と、ウェブベースのシンクライアント型ソフトフォン「Avaya one-X Portal 1.1」になる。
one-X Communicatorは、IP網上でリアルタイムに音声・動画通信を行うための業界標準のプロトコルである「H.323」とSIPに対応、電話やビデオ、ビジュアルボイスメール、メール、IMなど複数のコミュニケーションを単一のインターフェースで行うことができる。