Windows 7:「Beta 1」は12月半ばの見込み

文:Mary Jo Foley(Special to ZDNet.com) 翻訳校正:菊地千枝子

2008-09-12 05:27

 Microsoftは今秋に予定されている2つのITカンファレンスにおいて「Windows 7」について公に語り、披露する予定である。しかしこれは必ずしもWindowsチームがこの会合で実物を配布することを意味するわけではない。

 ほかの多くのMicrosoftウォッチャー、開発者、顧客と同様に、筆者はMicrosoftが10月終わりのProfessional Developers Conference(PDC)の参加者に――あるいは遅くとも11月初めに予定されているWindows Hardware Engineering Conference(WinHEC)において――Windows 7の初期ビルドを提供すると予想していた。しかし匿名を希望する人物から筆者が受け取った新情報によると、MicrosoftはWindows 7の「Beta 1」を12月半ばまでは提供しない計画であるという。

 選定されたテスターによる小規模なグループはすでに、Windows 7ビルドを手に入れている。Microsoftは2つのM(「Milestone」)として指定されたWindows 7ビルド(M1M2)とともに、多様な暫定アップデートを選定された顧客とパートナーにリリースした。彼らは秘密厳守を誓約させられている。そしてWindowsクライアントチームはM3の最後の仕上げにかかっている最中であると聞いている。

 しかしBeta 1はどうか?MicrosoftのWindows 7に関するスケジュールの内情に通じていると主張する人々によると、今のところ、クリスマスの1週間前になるまでは、Microsoftがそのコードをテスターにリリースすることはなさそうだ。

 プレベータ版のようなもの――Community Technology Preview(CTP)ビルドのようなもの――はないのだろうか?現在内部ビルドを定期的に提供されているテスターよりも、もっと広範なプライベートテスターに提供されるようなものだ。筆者が話をした顧客やパートナーのだれも、これについてはっきりしたことは知らないようだ。しかしコンセンサスは、Windows 7の機能が完全またはほぼ完全に近くなるまでは、MicrosoftがWindows 7ビルドをもっと広範に配布することは期待できないというものである。

 米国時間9月10日、Microsoftはある時点でConnectサイトをWindows 7テスターの登録に利用する予定であることを認めた。Windows Customer Engineering機能チームのプログラムマネージャーを務めるChristina Storm氏による、Windows 7 Engineeringブログの記事から以下の通りだ:

 「Windows 7のベータ版をリリースする際には、この(Windows Feedbackの)パネルからもフィードバックを収集し、Windows 7のベータ版ユーザーの参加を募集する予定です。現在のところ、Microsoftの標準的な方法で、http://connect.microsoft.com.に、ベータの登録を呼びかける計画です。引き続きご注目ください!」

 もし本当にMicrosoftが12月半ばにWindows 7のBeta 1をリリースする予定なら、それは同社が公式なベータ版を開始してから1年足らずでWindows 7の最終ビルドを提供するよう目指していることを意味する。(以前に指摘したとおり、Microsoftは公でもプライベートでも、2009年終わりがWindows 7の出荷目標日であると述べている。「遅れているとは言わせない」範囲となる日程は、引き続き2010年初めだ。)

 1年も継続しない(Microsoftが「メジャーな」Windowsリリースと呼んでいる製品の)ベータ版というのは先例のないことなのか?実はそうでもない。かなり確定された製品のベータ版が短期間にとどまることは、Officeチームにとっては珍しいことではないと、現在のWindowsエンジニアリングのトップを務めるSteven Sinofsky氏は述べている。

 読者はどう思いますか?継続期間が1年に満たないベータ版は、Windows 7にとって十分なのだろうか? 2009年後半に出荷が見込まれている製品の品質検査を始めるには、2008年12月で間に合うのだろうか?

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  4. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

  5. ビジネスアプリケーション

    急速に進むIT運用におけるAI・生成AIの活用--実態調査から見るユーザー企業の課題と将来展望

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]