今のところコード名「Visual Studio(VS)10」として知られているMicrosoftの開発環境「Visual Studio」の次期バージョンが、形を成し始めている。
Microsoftの社員であるJeffrey Schlimmer氏が、VS10で加えられようとしているいくつかの変更点についてブログで述べていた。これは今週レドモンドで開催されたVSX開発者カンファレンスでMicrosoft関係者が概説したものである。(MicrosoftのアーキテクトであるDon Box氏の指摘に感謝する。)
Schlimmer氏はまた、「後に」到来する予定のほかの変更点についても指摘していた。「後に」というのを筆者は「VS11」で、あるいは何らかの臨時の配布手段によるものと解釈している。
Schlimmer氏は、MicrosoftがVS10に関して4つの「動き」があると言う(VS10は一時期、コード名「Hawaii」としても知られていた)。チームはVSを「開発者のお気に入りのアプリケーション」にすること、特に中小規模企業(SMB)ユーザーのニーズに焦点をあてること、「最新(2009年)のプラットフォーム技術に乗せる」こと、そして基盤インフラストラクチャを改善することを願っている。
(ある時点でMicrosoftはVS10を、モデリング戦略とプラットフォームである「Oslo」の主要な柱のひとつであると言及していた。しかしもっと最近になると同社はOsloについて、具体的に核心的なツール、言語、リポジトリと言及するにとどまっている。)
メッセージングはさておき、Schlimmer氏によると、VSのパイプラインで待ち構えているものは何だろうか?
VS10について:
- 新しい「Windows Presentation Foundation(WPF)」に基づくテキストエディタ
- 同スイート全体にさらにWPF的な外観と感覚を取り入れ、さらに「モダン」に
- サイズ(コードとデータに関する)をVisual Studio 2008よりも縮小
- 信頼性の向上、さらにモジュラー化
いずれ「後に」:
- マクロに使われる「Visual Studio Tools for Applications(VSTA)」に加え、ほかの「エンドユーザー拡張性」の改善
- マネッジドコードでさらに多くのアドインを作成する機能
- フルなWPFシェル
- マルチコアハードウェアの並列フレームワークへの広範なサポート
この頃のMicrosoft製品のほぼすべてがそうであるように、VS10はSoftware+Servicesの扱いを受けるのだと、Schlimmer氏は続けた。VS10リリースでは、Live Searchに基づく「Help」が登場し、コミュニティレーティングを統合し、そしてLive MeshとLive IDを通してマルチプルマシンシンクロナイゼーションへのサポートを追加する。またいずれは小規模チームのコミュニケーションを促進するためのインスタントメッセージングとともに、共有ソースコードの「マルチユーザー編集」を追加する計画もある。
MicrosoftはVS10に関する公の出荷目標日をまだ提示していない。(筆者の知っている限りではだが…誰か知ってますか?)同社が2年毎または3年毎のスケジュールに倣うとすれば、VS 2008は2007年末に製造工程向けリリース(RTM)されたため、VS10は2009年または2010年のリリース予定となるだろう。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ