MS、Windows 7でアプリ互換性に影響がありそうな機能をリストアップ

文:Mary Jo Foley(Special to ZDNet.com) 翻訳校正:菊地千枝子

2008-11-05 08:37

 Microsoft関係者は「Vista」で動作するアプリケーションは「Windows 7」でも動作するはずだと述べているが、なかには例外もある。

 45ページにおよぶ「Windows Application Quality Cookbook」(MicrosoftがMicrosoft Developer Networkサイトに米国時間11月3日にダウンロード用にリリースしたVersion 0.9)では、これらの潜在的問題の一部を、できるだけ早く開発者に回避してもらおうとするために並べ挙げられている。

 「Vista」「Windows Server 2008」とその後継製品との間の互換性は「高い」ものであるが、それは100%ではないと、Microsoftは述べている。本Cookbookの導入部分からは以下のとおりである:

 「Windows 7およびWindows Server 2008 R2(別名Windows 7 Server)は、Windows XP、Windows Server 2003、Windows Vista、Windows Server 2008、Windows Server 2008 R2およびそのサービスパックのために書かれた関連アプリケーションのほとんどとの間で高い互換性を有するものの、技術革新、セキュリティ強化、信頼性向上による多少の互換性の問題は不可避である。」

 このCookbookは、Windows 7オペレーティングシステム(クライアントとサーバの両方)の新機能や変更点のなかでも、アプリケーション互換性に最も影響を与えそうなものをリストアップしている。同文書はその変更点を、(深刻性および頻度という観点で)潜在的影響が最高のものから最低のものという順に並べた。

 Windows 7変更点のなかで、アプリケーション互換性に最も影響を与えそうなもののとしてMicrosoftのリストに入っていたものは以下のとおり(影響が最高のものから最低のものの順に並べられている):

  • Internet Explorer 8—User Agent String
  • Internet Explorer 8—Data Execution Protection/NX
  • Removal of Windows Mail
  • Microsoft Message Queuing (MSMQ)—Removal of Windows 2000 Client Support Service
  • Compatibility — Operating System Versioning
  • Server Core — WoW64 Is Now an Optional Feature
  • User Interface—Enhanced Taskbar
  • Microsoft Message Queuing (MSMQ)—Improved Queue Handling
  • Windows Server — Terminal Services
  • User Interface — High DPI Awareness
  • Removal of WPDUSB.SYS Driver for Windows Portable Devices
  • Server — Hyper-V
  • Server — 64-Bit Only
  • File Library Replaces Document Folder
  • New Binaries—Refactoring
  • Compatibility—Application Manifest
  • Microsoft Message Queuing (MSMQ)—SHA-2 Is the Default Encryption Algorithm
  • User Interface—User Access Control Dialog Updates

 アプリケーション互換性とWindows 7について考える際に、ひとつ繰り返す価値があることを述べる:Vistaで互換性がなかったアプリケーションは、Windows 7で魔法のように動作するわけではない(ベンダーや開発者がそれを過去数年の間に調整していない限りは)。

 Microsoft関係者や一部の市場リサーチャーが顧客に警告するところによれば、XPからWindows 7に直接移行することは、アプリ互換性の観点からすると、XPからVistaに移行したときと同じぐらい厄介なものとなるという。そのために多くの評論家たちが、Vistaを飛ばす計画のない企業ユーザーに対しても、いくらか試運転をしてみるように提案しているのである。そうすれば彼らのアプリケーションやドライバがどれほどWindows 7とどれほど互換性があるかを知ることができるからだ。

 筆者はときおり顧客から、そのアプリケーションとドライバがVista上でうまく稼動しないと聞くことがある。カスタムアプリケーションまたは周辺機器の類で、いまでもアプリケーション互換性の問題がみられるというものはありますか?

 (App Compat Cookbookへのオリジナルリンクを示してくれたWinBetaに感謝する。)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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