ウイングアーク テクノロジーズは4月20日、サービス指向アーキテクチャ(SOA)のサービスのひとつとして、PDFによる帳票生成サービスをシステムに組み込めるようにしたPDFエンジン「SVF for PDF SOA Edition」を発表した。
SVF for PDF SOA Editionは、従来の同社製品である「SVF for PDF」を帳票出力エンジンとするSVF帳票サーバでWebサービスに有効な手段のひとつとされるプロトコル「SOAP」のインターフェースを装備しており、SVFで生成される帳票機能をSOAのサービスとして組み込むことができる。
J2EEや.NETのアプリケーションやリッチクライアント、SaaSといったSOA、Webサービスの標準であるWSDL(Web Services Description Language)、SOAPに対応したシステムとの連携・通信を行い、業務にあわせて最適化された「High Grade PDF」を生成することができる。
High Grade PDFとは、PDFの生成時に複数のPDF文書のマージ処理や閲覧制限、PDFファイルの持ち出し制限に有効な機能など、従来のPDF帳票に対してさまざまな付加価値を付帯したSVFから出力される高機能PDFデータを指す。
こうした特徴により、SVF for PDF SOA Editionを活用すると、業務アプリケーションごとに検討していた帳票ツールを基盤化し、Webサービスで連携することで、アプリケーションの開発言語に依存せずに、より短期間で、より低コストでの開発・導入が可能になるとしている。また、帳票基盤を集約したことによるコスト削減だけでなく、再利用性が高いことから運用費用の圧縮を見込むことでIT投資の抑制にも寄与できると説明している。
このほかにも、新しいシステムの増設やグループ企業などオンライン出力先の追加も容易に行うことができる。ユーザー認証機能やログ出力形式を統一することで、ITガバナンス、内部統制対応を強化することもできる。
SVF for PDF SOA Editionは、日本IBMと共同で開発。アプリケーションサーバ「IBM WebSphere Application Server」と連携できる。4月20日から販売を開始した。価格はライセンスと構築サービスをあわせて500万円から、となっている(税別)。
ウイングアークは同日、企業の出力運用の適正化を図る新しいソリューションのコンセプトとして「OPM」(Output Performance Management)を発表した。企業の出力に着眼して、コスト削減と業務現場の生産性向上を図り、競争力の強化を支援するとしている。