次に、この事業における市場は、どんな環境にあるかを考えてみよう。前回、婚活に関係しそうなデータを調べたところ、競争の激しい市場であることは確かなようだ。事業環境の分析によく用いられる「3C分析」というフレームワークがあるので、これを使って考えてみよう。

3C分析から言えるのは、Customerの購買 (結婚) 意欲は確実にあること。市場(30歳代未婚女性)の45%は購入する可能性が高いこと。Competitorについては、参入障壁は低く、強力なライバルの参入があり得ること。ただ、1人で多くのシェア (複数の女性) をとることはできない。Company(自分)については、女性と接する機会を増やすべきであることだ。少しは可能性が見えてきた。
さて、「who」と「how」と「what」の中で、今、明らかになっているのは「what」である。つまり、婚活している自分自身だ。マーケティング的にはwhat自体を、もう少し詳しく見てみる必要がある。
ワークシートで自己分析してみる
婚活している自分自身を分析するには、ワークシートを用いると整理しやすい。ワークシートには、決まった書式があるわけではないので、ここでは次のようなものを用意してみた。
チェックポイントとして、どんなキャリアなのか、どんなスキルがあるのか、どんな性格か、何に興味があるか、相手に求めるライフスタイル、さらには自分で変えたいことは何か、を挙げた。
ちなみに、例として作成したこのシートは、コンピュータベンダーに勤務するエンジニアA氏について記入したものである。可能であれば自己分析したものを、友人や同僚に見てもらい、より客観的な視点で修正してもらうとよいだろう。
婚活に励むA氏の人となりを紹介しておこう。彼は外資系IT企業に勤めるソフトウェア エンジニア。安定した収入があり、語学も堪能だ。二世帯住宅に住んでおり、親と同居に近い環境に住むことになるようだ。話し好きで世話好き、それに音楽やスポーツ、料理も得意らしい。
分析結果を、A氏が「お相手にアピールすべきイメージ」として膨らませ、言葉に落としてみる。

……ま、キャッチコピーとしては、こんな感じだろう。